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『Mステ』初出演のLittle Glee Monster 卓越したボーカルパフォーマンスでブレイクなるか?

2015年07月24日 16:21  リアルサウンド

リアルサウンド

Little Glee Monster『人生は一度きり/ガオガオ・オールスター』

 昨年秋のメジャーデビュー以降着実に人気を高めつつあるLittle Glee Monsterが、ついに7月24日放送のテレビ朝日系『ミュージックステーション』に初出演する。近作ではNHK『MUSIC JAPAN』にも連続出演してきたリトグリだが、やはり『Mステ』出演はこれからの彼女たちの活動において大きなターニングポイントになるはずだ。


 そもそもリトグリはこの春以降、怒涛の展開を続けている。3月発売の2ndシングル『青春フォトグラフ / Girls be Free!』を筆頭に、ソールドアウトを記録したTSUTAYA O-EAST公演を含む初の東名阪ツアーの成功、新曲「ガオガオ・オールスター」が大人気アニメ『ポケットモンスターXY』エンディングテーマに起用、DREAMS COME TRUEのトリビュートアルバム『私とドリカム2』に名曲「朝がまた来る」のカバーで参加、さらにそのドリカム主催の野外フェス『MBS presents 私のドリカム THE LIVE in 万博公園』への出演、7月からスタートしたTBS系ドラマ『表参道高校合唱部!』の主題歌に新曲「好きだ。」を提供、8月オンエアのドラマ「オンナミチ」(NHKプレミアム)に新人アーティスト「Sugar Girls」役で出演、8月にアメリカ・サンフランシスコで開催される『J-POP SUMMIT 2015』に日本代表として出演、そして9月からは全国13カ所13公演の全国ツアーもスタート……このほかにも大型音楽特番に複数出演するなど、彼女たちをさまざまなメディアで目にする機会が少しずつ増えていた。


 そんな中、7月15日にリリースされた3rdシングル『人生は一度きり / ガオガオ・オールスター』も好調なセールスを記録。7月14日付オリコンデイリーランキングで初登場10位にランクインして以降連日トップ20入りを果たし、7月27日付オリコン週間ランキングでは過去最高となる14位という好状況を見せている。表題2曲がそれぞれ大型タイアップ(「人生は一度きり」は代々木ゼミナールCMソング、「ガオガオ・オールスター」はテレビアニメ『ポケットモンスターXY』エンディングテーマおよび映画『ポケモン・ザ・ムービーXY「ピカチュウとポケモンおんがくたい」』テーマ曲)を付けたことも影響しているのかもしれないが、それ以上に(過去何度か書いてきたが)収録されている楽曲の水準、そしてリトグリのボーカルパフォーマンスのクオリティがそれぞれ非常に高いことも大きく評価されているのではないかと考えている。


 表題曲のひとつである「人生は一度きり」では、新たにCarlos K.を作家&プロデューサーに起用。Carlos K.といえばAKB48「Green Flash」、NMB48「Don't look back!」、板野友美「Dear J」といった48グループ系のみならず遊助、Crystal Kay、Flower、KARA、SUPER☆GIRLSを手掛けるなど、J-POPシーンで活躍する若手プロデューサーだ。そんな旬のプロデューサーと旬のアーティストがコラボして生み出された「人生は一度きり」は、リトグリの圧倒的なボーカルパフォーマンスと10代ならではの躍動感が余すところなく凝縮された爽やかなポップチューン。過去の楽曲からも表出していたゴスペルテイストは今作にも散りばめられているが、「人生は一度きり」ではよりJ-POPとしての純度が高められているのが特徴と言えるかもしれない。とはいえ、壮大なサビやエンディングでは聴いていると思わず一緒に歌いたくなるようなゴスペル調味付けはもちろん今作でも健在なので、このへんが音楽番組などに出演した際に一般視聴者にどうアピールするのかも気になるところだ。


 リトグリらしいディープな「ルーツミュージック探究心」とモダンなJ-POPサウンドがバランスよく融合した「人生は一度きり」と対をなすのが、早くも子供たちから大歓迎されているポケモンのテーマソング「ガオガオ・オールスター」だ。ラテンテイストを取り入れたサウンドと子供にも覚えやすい歌詞と振付によって、ショッピングモールなどでのインストアイベントではポケモン視聴者層から大反響を呼んでいるという。実際彼女たちはテレビ東京『おはスタ』にも定期的に出演しており、同番組の視聴者層において、少なからず同年代、もしくはそれよりも若干下の世代にアピールしている。その結果、ライブに同年代の男女がバランスよく足を運ぶという現実につながっているのではないだろうか。


 デビュー前から披露していたファンにはおなじみの「Brand New Me」はモータウンとエレクトロが融合した聴きごたえのある1曲だし、この春に行われた「最強歌少女Exhibition Match」で見事優勝した麻珠のソロ曲「君を今でも」もグループでの歌唱曲とは異なる味わいがある(参照:Little Glee Monsterが圧巻のスタジオ“生”ライブ ソロ歌唱から見える6人の個性とは? http://realsound.jp/2015/03/post-2739.html)。もはやミニアルバムと呼んでも違和感のないボリューム感の3rdシングルは、数字的にはこれまで以上に幅広い層に受け入れられることになったわけだが、続く9月リリース予定の4thシングルはその人気を決定付けることになるだろう。先にも挙げたように、このシングルには7月からスタートしたTBS系ドラマ『表参道高校合唱部!』の主題歌「好きだ。」が収録される。合唱をテーマにしたドラマとリトグリの相性はこれ以上ないほどにピッタリなものだし、春から続く怒涛の展開の“結果”は2015年が終わる頃には間違いなく花開いているはずだ。まずは『Mステ』にて彼女たちの勇姿を見守りたいと思う。(西廣智一)