ピレリとミシュランのどちらが次期F1公式タイヤサプライヤーを務めるのか、その最終的な判断はバーニー・エクレストンに委ねられている。
ピレリの現在のF1契約は2016年末までとなっているため、今年6月、FIAは2017年から2019年のF1公式タイヤサプライヤーの募集を行った。ピレリに加えてミシュランも申請、両者とも提案書が技術面および安全面で条件を満たしていたため最終選考に残ったとピレリは認めている。今後はF1の商業面のボス、バーニー・エクレストンが両者の代表と面談し、9月に選考結果を発表する予定だ。今回FIAはシングルサプライヤーを求めており、両者が同時に参戦することはない。
「技術面において我々はF1が求める条件を満たすことができる」とピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは語っている。
「彼らがレギュレーションを変えたいと思うなら、それに従って最大限努力をするつもりだ。我々は規則に従い、チーム、プロモーター、FIAの決定に従って行動する」
「ミシュランがどのような提案を行ったのか、バーニーに対してどういう提案を行うつもりなのか分からないが、最終的には商業的な面で決断が下される」
「FIAの仕事はサプライヤーの資格があるかどうかを判断することであり、その段階は終わった。この後、商業権所有者がF1のパートナーとして最も適切な者を選ぶ」
「プロモーターとの話し合いの段階に入り、商業契約のあらゆる要素についてチェックする。彼は相手サイドとも同じプロセスを経て、詳細な情報を得た上で決断を下す」
ミシュランのモータースポーツディレクター、パスカル・クワノンは、先月、エクレストンに同社の意向を認めてもらえるかどうかが選ばれるためのカギになると述べていた。
ミシュランはF1に参戦する場合、18インチにサイズを拡大し、長持ちするタイヤを走らせたいと考えている。また、ピレリがコースサイドに広告を出して多額の資金をF1に投入していることについて、クワノンは「我が社にとって理にかなっていないと思うことはやるつもりはない」と語っている。
5月にエクレストンは、ミシュランは「1月から12月まで持つような、石のように硬いタイヤを作るだろう。自分が批判されるような立場に立ちたくないからだ」と述べ、ミシュランのF1復帰に否定的な考えを示している。