うるさいイビキは要注意。それは単なるイビキではなく、放っておくと寿命が縮まる「睡眠時無呼吸症候群」かもしれないからだ。
7月8日に放送された「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)では、視聴者からの「旦那のイビキがうるさくて困っている」というメールが取り上げられた。これを受けてマツコ・デラックスが、自分のイビキも相当なものであると告白した。(文:みゆくらけん)
高血圧や心筋梗塞、脳卒中のリスクアップ
「ひとり寝」が常なため、自分のイビキがどのようなものか把握していないそうだが、過去にミッツ・マングローブと寝室を共にした時のエピソードをこう話した。
「起きたらミッツさんがベッドで体育座りして私を見ていた」
「『恐怖を感じた』って言ってた。『この人、死ぬんじゃないか』と思って、それが逆に不安になっちゃって。うるさいっていうよりも」
「『何かあった時にすぐ助けなきゃ』と恐怖で寝れなくなったって言ってた」
マツコのイビキが凄過ぎて、ヤバイ感じがしたのだろう。ここまでミッツが恐怖を感じるレベルなら、マツコ自身も「多分病院行ったらそう」と予想しているように、睡眠時無呼吸症候群になっている可能性が非常に高いとみられる。
芸能人ではカンニング竹山、Wエンジンのチャンカワイ、西村知美などもこの病気だ。この睡眠時無呼吸症候群、軽く考えてはいけない。ただ単にイビキがうるさくて迷惑をかけるというだけではなく、睡眠中に呼吸が停止しているため、体への害が大きいのだ。
通常の人と比べて高血圧、心筋梗塞、脳卒中になる可能性が高く、寿命も短くなるといわれている。夜に質の良い睡眠が取れていないため、仕事中も眠気で集中力がもたない。交通事故の発生率が通常の人の約7倍という報告もある。
マツコも「想像以上」と驚くCPAPの重装備
私事で恐縮だが、実は私の夫も「睡眠時無呼吸症候群」である。1年ほど前にわかった。毎夜、あまりにイビキがうるさく、またそのイビキのリズムが一定でなく、急に大きく息を吸い込んだりするため、隣で寝ているこちらは気が気でない。
そこで病院で検査をしたところ、重度の無呼吸症候群と診断され、このまま放っておくと5年から10年は寿命が縮まると言われた。以来、就寝前には必ず「CPAP」と呼ばれる医療機器を装着して寝るようになった。
ただこの「CPAP」、鼻に装着したマスクから空気を送りこむというものなのだが、見た目が割と凄い。マツコもこれを見て、
「想像以上に重装備なんだけど! こんななの? 怖い」
「これもう戦闘機のパイロットじゃない」
と驚いていたが、私も慣れるまでは夜中に見るたび爆笑を抑えられなかった。しかしこのCPAPで無呼吸による体への害が減るのなら大変ありがたい。
「寝ているはずなのに眠い」人は一度検査を
この病気に特に注意すべきなのは、独身者はじめ「ひとり寝」を常としている人だ。一緒に寝ている家族がいたら自分が寝ていても気付いてもらえることが多いが、「ひとり寝」だとそうもいかない。
そのため自覚がなく、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されている。「しっかり寝ているはずなのにいつも眠い」「他人からひどいイビキを指摘されたことがある」という人は一度検査を受けてみてほしい。
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