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ビアンキの死を受けドライバー達がF1の安全性向上誓う

2015年07月21日 08:00  AUTOSPORT web

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2014年ロシアGP 負傷したジュール・ビアンキの回復を祈るF1ドライバーたち
グランプリ・ドライバーズ・アソシエーション(GPDA)が、ジュール・ビアンキの訃報を受け、F1の安全性向上への取り組みを今後も懸命に続けていくと誓った。

 マルシャのビアンキは2014年日本GP決勝でウエットコンディションのなかコースアウト、エイドリアン・スーティルのザウバー車を撤去するために出ていたクレーン車に衝突した。頭部に重傷を負ったビアンキは意識が戻らないまま9カ月にわたって治療を受けてきたが、7月17日にこの世を去った。

「F1は素晴らしい才能を持った素晴らしい人物、素晴らしい友人を失った」とGPDAの声明には記されている。
「アイルトン・セナとローランド・ラッツェンバーガーが亡くなった21年後にビアンキを失った。彼はコース上のアクシデントの直接的な影響によって命を落とした」
「このようなことがあると、レースが今もどれだけ危険なものであるのかを容赦なく思い知らされる」
「大きな改善はなされているものの、我々グランプリドライバーには、レース界、亡くなった人々、ジュールと彼のご家族・友人に対して、絶え間なく安全性向上を追求し続けていく責任がある」


 F1商業面のボス、バーニー・エクレストンは、ビアンキの死は「非常に悲しい」ことであり「このような事故を二度と起こしてはならない」と述べたとBBCは伝えている。

 マノー・マルシャのスポーティングディレクター、グレーム・ロードンは、「こういうことが起きる可能性があることは分かってはいるが、それでもショックだ」とコメント、ビアンキを失い、F1界の誰もが悲しんでいると語った。
「こういう事故から何かを学び取らなければならない。これまでF1は多数の安全対策を改善してきた。今後このような事故を見ずに済むことを願っている」

 1994年のセナとラッツェンバーガーの事故の後、F1の安全性向上に努めてきた元FIA会長マックス・モズレーは、レースにおいてドライバーなどの負傷の可能性をゼロにすることはできないが、最小限にとどめるための努力はできると述べた。

「F1が安全であると偽っても無駄だ。安全ではないのだから。何かが悪い方向に行ってしまう危険は常にある。負傷する可能性をゼロには絶対にできない。だが最小限にすることはできると思う」とモズレー。
「安全性は常に向上させることができる。実際に事故が起きる前に、さまざまなことを予期して防ぐ努力はできるのだ」

 ビアンキの事故の後、FIAは詳しい調査を行いさらなる安全性向上のための対策を検討、その結果、2015年からバーチャル・セーフティカー(VSC)システムが導入された。