元F1ドライバーのマックス・チルトンが、18日にアイオワ・スピードウェイで行われたインディライツ第13戦でポール・トゥ・ウインを達成し、マルシャ時代のチームメイト、ジュール・ビアンキに自身のシリーズ初勝利を捧げた。
来年のインディカー・シリーズ参戦を目指すカーリンに加わり、シリーズ10戦目を迎えたチルトンは、決勝に先立って行われた18日の予選で初のポールポジションを獲得。18日朝(フランス時間)に届いたビアンキの訃報に自身のポールを捧げるとコメントしていた。
「ジュールにこれを捧げる。簡単ではなかったし、ジュールがそこにいれば僕の代わりに彼がポールを獲得していただろう」
「僕は最善を尽くしたが、ジュールは大きなものを宿命づけられたドライバーだった」
「彼とは2年間チームメイトだったけど、彼に勝つためには本当に完璧な一日を過ごさなければならなかった。たいていは打ち負かされていたけどね」
チルトンは、夕方の決勝でもポールスタートを決めてリードを奪うと、レース中盤こそトラフィックの影響からチームメイトのエド・ジョーンズとポジションを入れ替える場面があったものの、その後トップに立ったチルトンは最終的にチームメイトを6秒引き離して初のトップチェッカーを受けた。
2012年のGP2シンガポール以来の優勝を手にしたチルトンは、レース後のコメントでもビアンキへの想いを隠さなかった。
「僕は分かっているんだ。彼がここにいれば、彼も僕が彼にしたかったように優勝を勝ち取りにいっただろうってことをね」
「僕は彼から多くのことを学んだ」
「彼はワールドチャンピオンを宿命づけられたドライバーだったんだ」
「この勝利は彼に捧げるよ」
なお、決勝レースのスタート前には、黙祷が捧げられている。