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スーパーフォーミュラ:オリベイラが富士戦を制圧。復帰の一貴が2位獲得

2015年07月19日 18:00  AUTOSPORT web

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優勝したジョアオ-パオロ・デ・オリベイラとLENOVO TEAM IMPULの星野一義監督
全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦富士は19日、55周の決勝レースが行われ、スタートでホールショットを奪った後は終始レースの展開をリードしていったジョアオ-パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL)が今季初勝利を挙げた。

 雨により混戦模様となった18日の予選を終え、迎えた決勝日は曇り空ながら朝からドライコンディションをキープ。気温28度、路面温度37度というコンディションの中、決勝レースは14時から始まった。

 スタートでは、フロントロウから好発進を決めたオリベイラがホールショットを決め、その背後には、予選8番手からポジションアップを果たした中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)が続く。3番手には小林可夢偉(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)、そして4番手には13番グリッドから順位を上げた国本雄資(P.MU/cerumo・INGING)が並んでいった。

 一方、ポールシッターのアンドレア・カルダレッリ(LENOVO TEAM IMPUL)は、スタート直後の混乱でフロントウイングを破損してピットイン。大きく後退することになってしまう。また、1コーナーアウト側では、接触によるダメージのためかナレイン・カーティケヤン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がストップ。車両回収のためセーフティカーが導入されることになった。

 首位のオリベイラは、6周目のリスタートでもポジションを堅持。4番手の国本が可夢偉に仕掛けていく場面もあるも、上位に順位変動はなく、オリベイラがひとりハイペースで2番手以下を引き離していった。

 10周を終えたところで、7番手を走行していたアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)がピットイン。給油のみでコースへ戻る作戦を採る。その後数周は、続々とマシンがピットインしていく展開となるが、上位陣はここではピットへ入る動きは見せなかった。

 上位に動きがあったのは20周目。3番手を走行中の可夢偉がタイヤ交換へ向かうが、僅差でロッテラーの先行を許す。続いて、オリベイラとの差が8秒ほどまで開いた一貴が21周目にピットインし、こちらはロッテラーの前でコースへと復帰。24周目には国本、25周目には平川がピットへ向かい、作業を行なった上位陣は、4番手の一貴に続き、ロッテラー、可夢偉、国本、平川というオーダーとなる。

 一方オリベイラは、27周を終えたところでピットイン。ライバルたちと同じく4輪交換を行い、一貴の前をキープすることに成功する。翌周にはここまでピットを引っ張っていた野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が作業へと向かい、オリベイラの前方に残ったのは石浦宏明(P.MU/cerumo・INGING)のみとなった。

 石浦は、オリベイラには及ばないものの、タイヤ交換を行った一貴たちとは遜色ないペースで周回を重ね、最終的には41周目にピットイン。ロッテラーの前方となる3番手で戻ることに成功する。ロッテラーは、アウトラップこそ石浦に攻撃をしかけていったものの、その後は逆に後続から追われる展開となった。

 首位のオリベイラは、最後までハイペースで走行を続け、後続を15秒引き離してトップでチェッカー。ライバルたちを寄せ付けない速さを見せて今季初勝利をもぎ取った。2位には一貴が入り、3位の石浦にとっては岡山戦での勝利に続き2戦連続での表彰台獲得となった。

 続いて、国本が4位を獲得。国本は、序盤から争っていた可夢偉を31周目にパスすると、45周目にはバトルの末にロッテラーも下して今季最上位をマークした。5位にロッテラー、6位に平川、7位にジェームス・ロシター(KONDO RACING)が続き、8位には17番手から追い上げた野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が入っている。

 また、ポールスタートとなったカルダレッリは9位。前半は上位を走行するも、タイヤ交換後はペースが上がらなかった可夢偉は最終的に10位でレースを終えている。