ジュール・ビアンキが所属していたマノー・マルシャF1チームが彼の訃報に対しコメントを発表した。ビアンキは2013年にマルシャに加入、昨年モナコGPでチームにとっての初ポイントを獲得したが、日本GPでのアクシデントで重傷を負い、それが元で亡くなった。
家族はビアンキが治療を受けていた病院で亡くなったことを18日朝(フランス時間)に発表した。
今年初めマノーのチームプリンシパル、ジョン・ブースは、財政難に陥ったチームが今年のF1参戦にこぎつけることができたのは、ビアンキの入賞によって昨年ランキング9位を確保できたためであると述べていた。
18日、ブースはチームの声明において以下のようなコメントを発表した。
「今朝、ジュールを失い、我々チームのメンバーは言葉にできないほどの深い悲しみに沈んでいる」
「彼は我々の人生に消えることのない足跡を残した。我々がこれまで成し遂げてきた業績のすべて、そしてこれから前進するために追い求めるすべてのものの一端を担う存在として、彼は永遠に記憶されることになるだろう」
「ジュールには輝かしい才能があった。このスポーツにおいて偉業を成し遂げるはずのドライバーだった。彼は大きな成功を収めていたはずだ。その上、彼はひとりの人間としても素晴らしく、世界中の数えきれないほど大勢の人々に常に強い印象を与え続けていた。彼が極めてモチベーションが高いレーサーであると同時に非常に心が温かく、謙虚で、誰にでも好かれる人物であったことは、我々を含め誰もが知っていたことだ。彼はガレージの雰囲気も我々の人生をもを明るくしてくれるような人物だった」
「彼がF1マシンに乗ってどれだけの能力を発揮できるのかを世界に対して証明する機会を提供できたことに、心から感謝している。2013年のプレシーズンテストで我々のマシンに初めて乗った時に、彼が特別なドライバーであることが分かった。我々のレースドライバーとして、チームメイトとして、もちろん友人として彼に接することができたことを光栄に思っている」
「ビアンキのご家族の今の心痛をお察しする。彼らはこの9カ月、強い気持ちを持ってジュールを支えてきた。同時にジュールは彼らにとっての誇りだった」
「最後に、昨年10月の事故以来、ジュールを応援してくれたすべての方々に感謝したい。あなた方の思いやりが彼のご家族と彼のチームである我々に大きな慰めをもたらしてくれた。今後ジュールのためにレースをする我々チームを引き続き応援していただければ嬉しく思う」