世界ラリー選手権(WRC)に参戦しているフォルクスワーゲンは、今季思うような成績を残すことができずにいるヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)を、今後も支援し、来季も継続起用することを明らかにした。
今シーズン前半に行われた7戦のうち、ラトバラがトップ3でフィニッシュしたのは2戦のみ。これはラトバラが2007年にWRCフル参戦を開始して以来、最も悪い成績となっている。
ラトバラは7月2日~5日に行われた第7戦ポーランドで、終始マシンのセットアップに苦戦。オット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)と総合3番手争いを繰り広げていた最終SSでクラッシュしてしまい、総合5位で競技を終えている。一方、チームメイトであるセバスチャン・オジェとアンドレアス・ミケルセンは、ワン・ツー・フィニッシュを達成している。
フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のヨースト・カピートは、ラトバラを今シーズン後半だけでなく2016年シーズンも、引き続きサポートしていくと語った。
「なにが起きたのか、しっかり話し合うつもりだ。今シーズンだけでなく、来シーズンも、間違いなくラトバラはチームに留まる」
「我々はすでに契約を結んでいるんだ。仮にこの契約がなかったとしても、私はためらうことなくラトバラと契約を結んでいるよ」
ラトバラがラリー・ポーランドの最終SSでクラッシュしたのは、今回が初めてではなく、2009年にもトップ争いの最中に同様のクラッシュを起こしている。この際はチームメイトだったミッコ・ヒルボネンが優勝し、当時所属していたフォードはワン・ツー・フィニッシュを逃している。
今回で2度目となったラリー・ポーランド最終SSでのクラッシュについて、ラトバラは「ポーランドには、悪さをしたくてたまらない魔物がいるみたいだね」とコメントしている。