ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーが、チームにタイヤ選択の自由を与えるというプランについて語り、来季F1に向けて現在検討されている内容を明かした。
今月、FIAは、2016年に向けてチームがタイヤコンパウンドを選択する自由を高めるという案について検討していることを明らかにした。FIAは詳細を明かしていないが、ヘンベリーの説明によれば、いくつかのレースにおいてチームはコンパウンドを自由に選ぶことができ、モンツァなど安全性に懸念があるレースに関してはピレリの選択に従うことを義務付けるという案があるという。たとえば、ピレリが選択の自由を許可するレースが15戦、チームにはワイルドカードが4与えられ、15戦のうち4戦でチームは自由な選択ができる、といったものだ。ロジスティクス面の理由で、そういった選択はある程度時間の余裕を持って行わなければならない。
「ワイルドカードイベントと、安全上望ましくないと思われる除外イベントを設けるというアイデアだ」とヘンベリーはMotorsport.comに語った。
「まだ最終的な結論には至っていないが解決策に近づいている。チームの希望を満たし、F1というスポーツに必要なものがもたらされ、選択において安全性のレベルが保たれるような策だ」
いくつかのアイデアがあり、それをチームと共に今後数カ月にわたって話し合っていくとヘンベリーは述べた。
「まだ時間はある。より面白そうなアイデアがいくつか新たに出てきている。しかし方向性は同じだ。チームに選択に関する柔軟性を与えつつ、レースディスタンスを走れるタイヤを提供し、レースを確実に成り立たせる」
規則変更に伴い、ピレリは“スーパー・スーパーソフト”という今のスーパーソフトより一段階柔らかいタイヤを導入することも考えているという。
「こういったことを検討しているのは、レース面における関心をさらに高めるためだ。観客にとってより刺激的な要素を加えるのが目的だ」とCrash.netに対してヘンベリーは語っている。