メルセデスのルイス・ハミルトンは、F1のスタート手順に関する規則が変更され、ドライバーがチームの指示に頼らず自分自身で最適なスタートを切らなければならなくなったことを歓迎している。
F1ストラテジーグループ会合において、ベルギーGPからドライバーへの援助と指導への制限をさらに厳格にすることが決定し、新たな規則の詳細について先週FIAから全チームに通知がなされた。
F1スポーティングレギュレーション20.1条に記されている「ドライバーは自力で助けを受けずにマシンをドライブしなければならない」という一文を尊重、「ドライバーがスタート準備の全責任を負うようにするため」、より厳密にレギュレーションを実行するとFIAは述べている。
新たな規則では、ドライバーが正しいクラッチセットアップを見つけるためのアシストがなされないよう、ピットレーンがオープンになった後、初めてマシンがガレージを離れてから決勝スタート後までは、クラッチのバイトポイントは変更できなくなる。
また、ルコネサンスラップあるいはフォーメイションラップ中のチームからドライバーへの無線内容は安全上重要な問題に制限される。つまりこれまでのように決勝スタートまでのプロセスの中でエンジニアからスタートに関するアドバイスをドライバーに与えることはできない。
こういった方向性をハミルトンはいいことだと喜んでいる。
「僕は構わないよ。制限が多くなればそれだけよくなる。今はクラッチをリリースする時、チームの指示によってパフォーマンスが決まるんだ」とハミルトン。
「トルクモードや何かのレベルをチームが指示する。その判断が正しいときもあれば間違っているときもある」
ハミルトンは、F3時代のシンプルなスタート手順の方が楽しかったとも述べている。
「僕としては、普通のクラッチを使っていたF3時代のスタートが一番好きだった。自分でコントロールできたから今より楽しかったんだ。だから(F1で)正しい対処がなされるんだとしたら、いいことだと思う」