世界モータースポーツ評議会(WMSC)がF1スーパーライセンスシステムの修正を承認した。これによりライセンスポイントが与えられる対象カテゴリーが15に増えることになった。
FIAは2016年に向けてF1スーパーライセンス発行の基準を厳格化することを昨年決定した。有効な運転免許を持っていること、18歳以上であること、F1のスポーティングレギュレーションに関する知識を有していること、ジュニアシングルシーターにおいて最低でも2年間参戦した経験があること、現行あるいは最近のF1マシンで300kmのテスト走行を行うこと、などの条件に加えて、「ライセンスポイントシステム」が導入された。11のシリーズとそのランキングに応じてライセンスポイントが与えられ、ライセンス申請前の3年間に40ポイント以上を獲得することがF1スーパーライセンス取得の条件となる。しかし対象シリーズやポイント配分に関して、一部メーカーやシリーズトップから不満が出ていた。
10日にWMSC会合が行われた後、FIAはスーパーライセンスシステムに修正を加えることを明らかにした。対象シリーズが増え、ポイント配分も変更される。
新FIA F2にはランキング1位と2位にそれぞれ60点と50点という高いポイントが与えられていたが、これがそれぞれ40点に変更。GP2の1位も50点から40点に下げられた。これによってF2、GP2、F3ヨーロッパ選手権、WEC-LMP1、インディカーのランキング1位には等しく40点が与えられることになった。その他の一部シリーズに関してもチャンピオンに与えられる点数は増えており、スーパーフォーミュラも20点から25点に変更されている。
新たに対象カテゴリーとして指定されたのは、DTM、WTCC、インティライツ、CIK-FIA世界選手権カートシニアカテゴリーで、合計15シリーズが対象となった。
フォーミュラE選手権に関しては、ポイントシステム対象外ではあるものの、タイトル獲得者にはスーパーライセンスが与えられる。
また、F1テストドライバーなど、スーパーライセンスの資格を持ちながらF1に参戦する機会を得られずにいるドライバーに関しては、資格が3年間保証されることになった。