10日、世界モータースポーツ評議会(WMSC)会合が開催され、F1ストラテジーグループが提案したパワーユニット規則の変更を承認した。これにより、今後はエンジン交換によるペナルティは最大でもグリッド最後尾への降格に制限される。また、ホンダに1基追加で使用することを許可するという案も実施されることが正式に決まった。
オーストリアでマクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンはパワーユニットのいくつかのエレメントを交換したため、25グリッド降格というペナルティを受けた。参戦台数は20台、しかも予選17位だったバトンは、ペナルティを消化しきれず、最後尾に降格された上にレース中にストップ&ゴーペナルティを科された。
こういった規則に批判が集まり、F1ストラテジーグループが協議した結果、パワーユニットに関するペナルティシステムを見直すことで合意したことが2日に発表された。
10日にWMSCは、F1ストラテジーグループが提案し、F1コミッションが承認した規則変更を承認し、即時に実施することを明らかにした。
これにより、パワーユニットのペナルティが単純化され、エレメント交換によりひとりのドライバーが受ける最大のペナルティはグリッド最後尾への降格とすることが決まった。消化しきれなかった分として科されていた決勝中のタイムペナルティは廃止される。
またF1に新加入したパワーユニットマニュファクチャラーは、最初のシーズンは他のサプライヤーより1基余計に使用することが許され、つまり1ドライバーあたり5基を使用できることになった。この規則は今年のホンダにも適用される。