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夢みるアドレセンス、メジャー活動での“心境の変化”明かす「意識を高めあって上に行きたい」

2015年07月10日 19:50  リアルサウンド

リアルサウンド

夢みるアドレセンス

 夢みるアドレセンスが、7月15日にメジャー2ndシングル『サマーヌード・アドレセンス』をリリースする。彼女たちは今年3月、新しい季節を迎える“春”の思春期的心情を歌った『Bye Bye My Days』でメジャーデビュー。メジャー第二弾シングルとなる本作は、真心ブラザーズ「サマーヌード」をモチーフに再構築を施した楽曲「サマーヌード・アドレセンス」をはじめ、“夏”をテーマとする楽曲を集めたバラエティに富んだ作品に仕上がっている。今回、メジャーデビューの際にもインタビューをおこなった宗像明将氏が、同メンバーである小林玲、京佳を迎え、『サマーヌード・アドレセンス』リリースに関するエピソードやメジャーでの活動における彼女たちの心境の変化について聞いた。


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■「2枚目のシングルになって、いい意味での緊張感を持てるようになりました」(小林玲)


-- 3月にシングル『Bye Bye My Days』でメジャーデビューしてみて、メジャーの居心地はいかがですか?


京佳:毎日が早く感じます。いろんなお仕事が毎日あって、充実してる証拠だと思います。


小林玲:曜日感覚がなくなるよね。


京佳:すごく充実してるから「もう6月!?」って(取材は6月末)。


小林玲:2枚目のシングルになって、いい意味での緊張感を持てるようになりました。メジャーデビューのときは「どうなるんだろう?」って不安もあったんですけど、もっと上を目指したい気持ちに変わりましたね。


京佳:『Bye Bye My Days』のときは「何か変わるのかな?」と不安があったし、プレッシャーもあったんですけど、今は不安というより緊張感ですね。今はやることのテンポがつかめてきました。


--『Bye Bye My Days』がオリコンでデイリー4位、ウィークリー7位を獲得した感想はいかがでしたか?


京佳:メジャーの1曲目と考えると、私たちにとってすごく素敵な結果でした。2月14日から1カ月間ぐらいリリースイベントをしてたんですけど、最初は「Bye Bye My Days」に慣れてなくて、まだ夢アドの曲になりきれてなかったんですよ。でもリリースイベント最終日になると、夢アドのカラーに染まったのを実感しました。自然に涙が出てきたし。


小林玲:みんなで泣いてたよね。


京佳:あのときの自分たちにぴったりの曲だったし、「やっと理解できた、心から歌えた」という感じでした。


小林玲:ファンの皆さんと一緒に作りあげた感じがあって、感謝でいっぱいでした。ファンの皆さんが泣いてるのを見て、私たちも泣いてしまって。「一緒に支えてくださったんだな」って感じました。


--そして、いよいよ2ndシングル『サマーヌード・アドレセンス』ですね。


小林玲:今までは夏の曲がなかったんです。


京佳:メジャーから、季節を感じられる歌詞やテンポの曲が出てきました。楽しみですね、夏!


--『サマーヌード・アドレセンス』の初回生産限定盤Aのジャケットは金色でメラメラですが、あれを見ておふたりはどう感じましたか?


京佳:チャンチャンチャンチャチャチャチャチャチャフー!(Maximizorの『Can't Undo This!!』の一節を歌い出す)


--あ、やはりバブル時代っぽい印象を受けたんですね。


京佳:って、私は思いました(笑)。バブル時代を生きてた人間ではないんで、想像なんですけど、第一印象は。


小林玲:「すごい、金だ!」と思いました(笑)。ゴージャスだなと思いましたね、新鮮でした。


京佳:『Bye Bye My Days』とは180度違うよね。


--初回生産限定盤B~Fのソロのジャケットはまさに「サマー」で「ヌード」な感じですが、ああいうのを撮った感想はいかがでしたか?


小林玲:テーマが「サマーヌード」なのでそれにかけて、メイクもすっぴんでありのままの私たちを撮りました。


京佳:そういうところは等身大なんだなと思いますね。


小林玲:等身大の私たちと、少し大人びた私たちを見れますね。今回は、真心ブラザーズさんの「サマーヌード」を新しくアレンジさせていただいたんです。


京佳:お父さんやお母さんも知ってるし、私たちの世代も知ってます。私も普通にドラマ(2013年放映の『SUMMER NUDE』。主演の山下智久による『SUMMER NUDE ’13』がリリースされた)を見てて「いい曲だなぁ」と思ってたんで、レコーディングのときに「マジで!?」って驚きました。サビが似てる部分もあって歌いやすかったです。


■「『せつない』って感覚をあんまり知らなかったんだけど、「うわ、せつない!」と直感的に思いましたね」(京佳)


--真心ブラザーズの「サマーヌード」は1995年だから20年前ですね。


小林玲:ふたりとも生まれてないんです。


--ハッ!


京佳:真心ブラザーズさんは知らなかったんですけど、山下さんが歌ったのは聴いたことがありました。


小林玲:お母さんが音源を聴いたときに「これってまさか!?」って。


京佳:ボーカルが女性なのは私たちが初めてで、新しい歌詞でせつないけど、ノリノリに踊れちゃう曲にもなってるので、他の世代の方にも聴いていただきたいです。


小林玲:同世代にも聴いてほしいし、真心ブラザーズさんの原曲を知っている世代の方たちにも夢アドを聴いて「いい味が出てるな」と感じてほしいです。


--「サマーヌード・アドレセンス」は、真心ブラザーズの「サマーヌード」をCHOKKAKUさんがリアレンジした「ENDLESS SUMMER NUDE」をさらに再構築した楽曲ですね。「サマーヌード」の原曲は聴きましたか?


小林玲:男性が歌ってるから雰囲気が全然違いますね。


京佳:原曲には「胸と胸 からまる指」という歌詞があるけど、夢アドには「指をからめ」って歌詞があって、似せたりしてるのかな?


小林玲:「サマーヌード・アドレセンス」の歌詞はせつないんですよ。


京佳:「せつない」って感覚をあんまり知らなかったんだけど、「うわ、せつない!」と直感的に思いましたね。


--ふだん、せつなくならないんですか?


京佳:あんまり。せつないことがない(笑)。


小林玲:メロディーが爽やかで、サマー・チューンだけどせつないんです。


京佳:せつないけど踊りたくなる、ノリノリな感じです。


--作編曲にクラムボンのミトさん、作詞にmeg rockさんが参加されてますね。ミトさんには会いましたか?


小林玲:お会いしました。レコーディングですごくほめてくださいました。


京佳:ミトさん、若かったです! 「25歳ぐらいかな?」と思ったら、40歳で「えーっ!?」って!


小林玲:髪型も個性的な方で。


--meg rockさんからは何かアドバイスはありましたか?


京佳:ありました。meg rockさんから「ここ、せつなく歌ってほしいんですよね」って、実際にワンフレーズを歌ってくださって、それを聴いて歌いました。せつなくというのが難しかったんですけど、meg rockさんのおかげで歌えました。


小林玲:すごくいろいろアドバイスをくださいました、「ここはこうしたほうがいい」と。


■「みんなと一緒にタオルを振り回したいです、『ヘイヘイ!』って!」(小林玲)


--東市篤憲さんが監督したMVは、ゴージャスさ、アイドルっぽさ、爽やかがブレンドしてますね。


京佳:夢アドで初めて行った海だったんですよ! 5人で手をつないで海に向かって走るんですよ! ジャンプしたシーンとか、すごくJKで青春でした。うちのグループのうちふたりは陸上選手並みに足が早いんですよ、玲ちゃんと(志田)友美ちゃんは。(荻野)可鈴ちゃんは普通なんです。京佳と(山田)朱莉は遅いんです。みんなで手をつないで海に向かって走るシーンで、可鈴ちゃんが真ん中にいて、左側には早いふたりがいて、右側には遅いふたりがいて、可鈴ちゃんの腕がちぎれそうになってたんですよ(笑)。手加減しないんだもん!


小林玲:私ですね(笑)。


--他に好きなシーンはありますか?


小林玲:京ちゃん(京佳)がお化けになるシーンですね。布をまくるシーンが無邪気な感じで楽しくて。


京佳:「サマーヌード・アドレセンス」なのに、なんでお化けになってるのかなって(笑)。


小林玲:あと、金ピカのゴージャスな衣装に着替えたところです。


京佳:キャンピングカーの前で踊るシーンは、手前の花火も本物なんですよ。内心ビビりながら笑顔でやってました(笑)。


小林玲:そのキャンピングカーの中で、脚のラインダンスを初めてしたので注目してほしいです。


--振り付けは、でんぱ組.incも手がけているYUMIKO先生ですね。


京佳:YUMIKO先生は本当にお母さんみたいな人でした! 振りも「サマーヌード・アドレセンス」だからちょっぴりセクシーで踊ってて楽しいんですよ。


小林玲:いつもと違う大人な感じですね。


--今回はカップリング曲が3曲もありますね。「くらっちゅサマー」は元Cymbalsの矢野博康さんが作詞作曲編曲です。キュートなポップスで、しかもケンタッキーの「クラッシャーズ」のイメージソングですね。


小林玲:知ってた飲み物だったんです。


京佳:女の子は好きじゃないですか、ああいうスムージー系は? 私たちもすごく飲んでて。5人で「ケンタッキーのクラッシャーズ、新しい味が出たの知ってた?」と話してたから、「自分たちがまさかイメージソングを歌わせていただけるなんて!」っていう感じでした。


--「くらっちゅサマー」を聴いた印象はいかがでしたか?


京佳:「サマーヌード・アドレセンス」とは違う感じで、すごく夏を感じさせますね。元気だし、夢アドも楽しんでる感じです。あと「バーベキューしたーい!」という歌詞もあって、すぐバーベキューしたくなっちゃって、今年の夏こそはバーベキューをしようと話してます。でも「計画する人がいないね」って話してて。


小林玲:最終的には、京ちゃんのお母さんがやることになってます(笑)。


京佳:玲ちゃんは火起こし担当!


小林玲:「木から火を起こして」と言われてます(笑)。曲を聴いてみんなで盛りあがってました。夏が楽しみになりましたね。


--「ストロベリーサマー」は、ORESAMAのぽんさんが作詞、小島英也さんが作編曲です。90年代テイストのテクノですね。


京佳:ちょっとふわふわしてて、歌詞も甘酸っぱいんですよね。ストロベリーっぽかったです。


小林玲:これも「サマー」ってタイトルに付いていて、夏で攻めていく感じです。


京佳:「ストロベリーサマー」はゆったりしてるけどキュートだよね。今回のシングル、全曲海で聴きたいです。


小林玲:「ストロベリーサマー」を聴きながら、海の風を浴びながら寝たいです。


京佳:ビーチパラソルの下のビニールのベッドで、クラッシャーズを飲みながら、「ストロベリーサマー」を聴きながら寝たい!


--詰め込みましたね! 「Hi! Summer Dreamer」は、妄想キャリブレーションも手掛けているWicky.Recordsが制作したダンス・ナンバーですね。


小林玲:これはすごいです、ライブ曲ですね。


京佳:夏フェスで歌いたい! すごく盛りあがると思います。


小林玲:みんなと一緒にタオルを振り回したいです、「ヘイヘイ!」って!


--それにしても、今回は全曲「夏」ですよね。


京佳:夏っぽいんですけど、すべて違う楽しみ方ができます。


--関わるクリエイターが毎回変わるのはどんな気分ですか?


京佳:それこそメジャーデビューしたんだなと思いました。


--そういう変化に対応するのは大変ではないですか?


小林玲:全然ないです、むしろ楽しいです。もっと忙しくなって、有名になりたいです。


■「てっぺんを取る気持ちで話してますね。一番を取りたいです」(小林玲)


--どこまでいくと「有名」という感覚ですか?


京佳:誰でも夢アドを知ってるようになりたいです。あと世界に進出したい! (夢みるアドレセンスがテレビのレギュラー番組を持っている)タイのほかにも海外に行きたいです。フランス、台湾、シンガポール、香港、ニューヨーク、ハワイ! ちゃんと理由があって、フランスには日本のカルチャーが浸透していて、香港やシンガポールもそうだからです。アイドル文脈が広がってるところに「夢アドも覚えてね!」ってやりたいです。


小林玲:私は47都道府県でツアーをやりたいです。


京佳:今は東名阪が多いので、いろんなところでやりたいですね。女の子にも来てもらえるように。


小林玲:私たちから会いに行きたいですね。待たせてしまっている方々のために。


--今回、ダイエット企画(『YUMEZAP!』。ファンが合計100キロのダイエットを目指す)として体重測定サイン会があったそうですが、ファンにダイエットをさせるのは斬新ですね。


京佳:でも、みんなでならダイエット100キロいけるかな、って。


小林玲:参加しますか?


--でもCDを買うと特典があるんですよね。それは別にやせなくてもいいんですよね?


小林玲 ダメです、やせることに意味があるんです!


京佳:「脱げる夏にしよう、サマーヌード」なんですよ! だから、やせないと夏を楽しめないんですよ! だって「サマーヌード」ですよ!? わかりますか!?


小林玲:やせてください!


京佳:やせてみんなで健康に生きましょう! でも『YUMELIVE!』(夢みるアドレセンスの定期公演)のときに来てくれた女の子は細いんですよ。だから「やせないでいいよ!」って言ってました(笑)。


--女の子の体重なんて量っちゃっていいんですか?


京佳:大きなぬいぐるみを持ってもらって体重を量りました(笑)。


--先日、京佳さんが「夢アドの一番のアイドルで居たい」とツイートしていたのが印象的でした。もともとはアイドルに興味がなかったはずなのに。


京佳:夢アドの一番にもなりたいんですけど、夢アドの中で一番アイドルらしくしたいなと思うんです。「京佳ちゃんが一番アイドルだね!!」とファンの方に思ってほしいんです。5人の中でひとりだけモデル経験がないからこそ、京佳がアイドルらしさをできるかな、って。


小林玲:メンバーから見ても、一番アイドル性があるのは京ちゃんだと思うんですよ。尊敬します。LIVE中は京ちゃんが一番周りを見てるんです。


--小林さんは舞台『倫敦影奇譚シャーロック・ホームズ』出演と夢アドの活動を並行してみていかがでしたか? 今回のシングルの制作期間と舞台が重なって、大変だったのでは?


小林玲:でも大変だと思いたくなかったんです。「もっと忙しくなるとこのぐらいでめげちゃいけない、しっかりやらないと」と思って乗り切れました。どっちも楽しかったからですね。


--夢アドでの理想像は、2ndシングルに向けて変わってきましたか?


小林玲:私はもうちょっとみんなから頼られる存在になりたいです。もっとしっかりしていきたいですね。今までリーダー(荻野可鈴)に任せる部分もあったんですけど、任せないでもっと自分でやりたいなと思いました。


京佳:もとがすごく真面目だからね。


小林玲:たとえばMCも可鈴ちゃんに任せちゃう部分があるんですけど、自分ももっと話したいなと思いますね。メジャー・デビューして自然とそう思えるようになりました。


--京佳さんはいかがですか?


京佳:高校生になって水着の楽しさを知ったから、たくさんやってみたいです。高校生になったからできることもあるし、高校生になったからこそ「周りに甘えてちゃダメだな、しっかりしなきゃな」とも最近思います。夢アドとしては、パフォーマンスをもっと上げていかないといけないと思ってます。3年前に結成したときは、自分が踊るので精一杯だったけど、ようやく周りに指摘できるようになってきました。でも、まだここからなんです。


小林玲:パフォーマンスで人に泣いてもらえるようになりたいです。今は歌もまだまだなんで。


京佳:指摘する部分が出てくる時点でまだまだなんで、もっともっと上に!


小林玲:お互いに意識を高めあって上に行きたいです。


--『サマーヌード・アドレセンス』をリリースして、これからどんな方向に向かっていきたいですか?


小林玲:てっぺんを取る気持ちで話してますね。一番を取りたいです。


京佳:せつなさを歌っている新しい夢アドを知ってもらいたいですし、みんなと一緒に夏に盛りあがりたいですね。一緒に駆け抜けたいです!(取材・文=宗像明将)