2017年から採用されるLMP2クラスの新レギュレーションについて、シャシーマニュファクチャラーとなる4社が発表された。
LMP2はWEC世界耐久選手権をはじめ、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)やアジアン・ル・マン・シリーズ(AsLMS)、ユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)で採用されているプライベートチーム向けのプロトタイプカーのカテゴリー。コストキャップ制のもとで盛況を誇っており、今年のル・マン24時間には4クラス中最多となる19台がエントリーした。
そんなLMP2クラスでは2017年より新レギュレーションが採用されることになっており、今年のル・マンの現場でその詳細が発表。オープンボディが廃止されクローズドボディのみとされたほか、車重や車幅、シャシー価格の上限(48万ユーロ/約6670万円)などとともに、シャシーマニュファクチャラーが4社に制限されることが明かされていた。
9日、その4社のマニュファクチャラーが発表となった。現在もシャシーを供給しているオレカとオンローク・オートモーティブが名を連ねたほか、ダラーラ、そして北米に割り当てられた1社としてはライリー・テクノロジーズとマルチマチック社のジョイントプロジェクトが選出されている。
マニュファクチャラー選出にあたっての入札は5月13日より開始され、6月10日に締め切られた。その後、コンストラクターの経験と評判、クライアントへのサービスの質、プログラムへの投資状況やエンジニアリングのキャパシティなどの観点から、FIAとACO、IMSAによって4社が決定されたという。
ピエール・フィヨンACO会長は「我々の優先事項は、長期間にわたって耐久レースに臨むためのベストな選択肢と解決策を、このカテゴリーに参戦するチームやドライバー達に供給することなんだ」と話す。
4社は、16年1月までにセーフティストラクチャーやモノコックの安全性を検証し、6月にはクラッシュテストを実施。12月には最後の検証が行われることになる。また、17年1月のデイトナ24時間では走行可能である状態になっていることが望まれている。
今回の決定は、メキシコで開催されているFIAのワールド・モータースポーツ・カウンシルで10日にも承認される見込みだ。
なお、エンジンに関しても17年からの新規則ではワンメイク(USCCを除く)となるが、エンジンサプライヤーについては今後入札が行われ、9月に発表される予定だ。