ヒュンダイは、世界ラリー選手権(WRC)のWRC2クラスやヨーロッパラリー選手権(ERC)などで使用されているR5規定に沿ったi20を、来シーズン中盤以降に投入することを明らかにした。今年末頃から走行テストが実施されるものとみられている。
現在WRCに参戦しているヒュンダイは、来季に向け新型i20 WRCの開発を進めているが、ヒュンダイ韓国本部からの指示を受け、より多くのラリー競技に出場可能なR5規定マシンを製作する。
ヒュンダイ・モータースポーツ代表のミシェル・ナンダンは「カスタマーチームによる活動はとても重要だ」とコメントしている。
「WRカーはWRCと、いくつかの選手権にしか出場することができない」
「世界中のレースに出場できる唯一のカテゴリーがR5マシンだ。R5規定に沿ったマシンを作るという決断は、正しいものだと思うよ。モータースポーツで戦う姿を世界中に見せることができるからね。マーケティングの観点からみても正しい選択だと言える」
またナンダンは、製作を進めているWRカーとR5マシンは共通のボディシェルを使用することを明らかにした。
「WRCで得た経験を最大限に活かしていきたい」とナンダン。
「WRカーと同じ構想でロールケージを作成する。ボディシェルも共通のものを使うつもりだ。あとはパーツを組み込んでいくだけだよ」
「R5規定では、より安価なパーツを使わなければならない。規定によりマシンのアップライトはすべて同じものを使用しなければならないし、ウイッシュボーンも2種類しか選択の余地がないんだ。レースカーというよりは妥協を重ねたマシンと言えるんじゃないかな」
「しかし、WRCで経験を積んでいるおかげで、R5マシンを作りたいという韓国からの要望に応えることができた」