安田顕の主演映画『俳優 亀岡拓次』が、2016年1月に東京・テアトル新宿ほか全国で公開される。
同作は、『ジャーマン+雨』や、松山ケンイチ主演の『ウルトラミラクルラブストーリー』などで知られる横浜聡子監督の新作。パフォーマンス集団「鉄割アルバトロスケット」で主宰を務め、これまでに著書が5回にわたって『芥川龍之介賞』の候補に選出されている戌井昭人が2011年に発表した小説『俳優・亀岡拓次』をもとにした作品だ。
物語の主人公は、多数のドラマや映画に出演してきた37歳の脇役俳優・亀岡拓次。撮影現場と酒場を行き来する地味な日々を送っていた亀岡が、ロケ先で出会った居酒屋の女将・安曇に恋をするというストーリーを描く。主人公の亀岡を安田が演じるほか、音楽を大友良英が担当している。
■安田顕のコメント
映画の主演というお話をいただけたことに本当に嬉しく思っております。
戊井先生の原作を読ませて頂き、本当に面白く、その主人公である亀岡拓次を自分が演じられることに嬉しくもありプレッシャーも感じております。
職業が俳優の主人公を演じるというのはとても得難い経験だったのと同時に難しかったです。
現場では横浜監督をはじめ、素晴らしい共演者、スタッフの皆さんに囲まれ無事に撮影を終えることができました。
横浜監督の世界観に、溺れんばかりにどっぷり浸かり、ときに翻弄されつつも、一喜一憂の日々でした。
皆様にも映画【俳優・亀岡拓次】の世界に引き込まれていただけると幸いです。
是非、皆様ご覧下さい。
■横浜聡子監督コメント
亀岡は、何かを声高に叫んだり、熱く演技論を語ったりはしません。不器用ながら与えられた役をひたすら一生懸命やり、大好きな酒を呑み、いい女を見れば恋をする、それだけと言えばそれだけの男です。
亀岡が出演する映画は、青春もの、コメディ、時代もの……と多岐にわたります。毎日違う映画をつくっているかのような慌ただしい撮影の日々でしたが、振り返ると安田さんはいつも、現場の輪の中にごく自然に立っていて、何を言うわけでもなく、すうっとその世界へ入ってゆかれました。それはまさに俳優亀岡拓次そのもの、でした。
そして、安田さんの呑む酒は、とても美味そうに見えます。人生色々あるんだろうけど、いつも幸福そうに酒を呑んでいる亀岡拓次が、私は大好きです。