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F1にグラウンドエフェクト復活案。速いF1目指す

2015年07月08日 17:20  AUTOSPORT web

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1978年スウェーデンGP マリオ・アンドレッティ(ロータス79)
F1は2017年には1周あたり今より数秒速いマシンを走らせようとしており、そのための手段として、グラウンドエフェクトを生むフロアを導入するという提案がなされていることが分かった。

 今年5月、FIAは2017年F1に「より速いマシン」導入を目指し「空力規則の進化、よりワイドなタイヤ、マシン重量の削減により、ラップタイムを5秒から6秒縮める」ことで合意したと発表した。

 FIAはチームに対してF1の速度を増すための提案を募集、ダウンフォースを向上させつつ、他のマシンのすぐ後ろについたときの空力パフォーマンス低下を抑えるための案についての話し合いがなされた。

 現在の規則では、F1マシンは小さなリヤディフューザー、リヤウイング、複雑なフロントウイングによってダウンフォースを得ている。
 近年のフロントウイングはマシンへの空気の流れにおいて重要な役割を果たしており、そのために非常に複雑なデザインになっている。それによって他のマシンのすぐ後ろを走る場合の影響がますます大きくなっている。


 レッドブルは、ウイングとアンダーボディによって生み出すダウンフォースの割合を変えることを提案した。1970年代終盤から1980年代序盤にかけてのF1や現在のGP2で使用されているものに類似した長いアンダーボディトンネルを採用するという案だ。

 これによってダウンフォースが向上し、フロントとリヤの空力パフォーマンスが均等に近づき、前を走るマシンの影響を受けづらくなり、DRSの助けを借りなくてもオーバーテイクしやすくなると予想されている。

 1980年代序盤のグラウンドエフェクトカーのように行き過ぎの状態にならないよう、フロアの仕様を定めるという提案もなされている。2017年に新たなフロアデザインが導入される場合には、チームのマシンデザインの作業を考慮すると、2016年3月までに決定を下す必要があると考えられている。

 現在の提案では、フロントウイングは、ワイドなタイヤに合わせて幅が拡大されるものの、今の複雑なタイプが継続されることになっている。
 フロントウイングの規制をしなければ、前車に近づくのが難しいという問題点を改善できないと見られる。これに対応し、グラウンドエフェクトデザインの効果を最大限に得るためにフロントウイングの開発を制限するという案も提示されている。