全日本ラリー選手権第4戦：新井敏弘が今季2勝目。スバル上位独占

全日本ラリー選手権（JRC）は3日～5日、第4戦ARKラリー洞爺が行われ、新井敏弘／田中直哉（スバル・WRX STI）が優勝し今季2勝目。2位に新井大輝／伊勢谷巧（スバル・WRX STI）、3位に炭山裕矢／保井隆宏（スバル・WRX STI）が続き、スバル勢が表彰台を独占した。

　今シーズン初めてのグラベル戦となったJRC第4戦。ハイスピードステージとテクニカルステージが入り混じる全14SS、総走行距離394.18kmで争われた。

　金曜日に行われたSS1は、奴田原文雄／佐藤忠宜（三菱・ランサーエリューションX）がベストタイムをマーク。0.5秒差で炭山、0.7秒差で新井敏弘が続く形となった。翌土曜日のデイ1は、SS2で新井敏弘が最速タイムを記録しトップに浮上。続くSS3で炭山がベストタイムを記録し新井敏弘に迫ると、SS4で新井敏弘がギャップを2秒近くまで広げるなど、激しいトップ争いが繰り広げられた。午後の走行でも、ふたりのバトルは続き、デイ1終了時点で、トップは新井敏弘。2番手に炭山が0.9秒差で続き、6.7秒差の3番手に勝田範彦がつけた。

　6つのSSで争われるデイ2でも、新井敏弘と炭山によるバトルが繰り広げられるかと思われたが、デイ2最初のステージSS9で炭山がハーフスピン。トップの新井敏弘とのギャップが4.5秒まで拡大してしまう。セーフティリードを得た新井敏弘はその後、後続のペースに合わせたラリーを展開し、一度もトップを譲ることなく今季2勝目を飾った。

　トップとのギャップが広がった後も2番手を維持していた炭山だが、SS13でシフトリンケージにトラブルが発生。最終SS14では、デイ2を6番手でスタートしていた新井大輝がトラブルを抱えた炭山を交わし、総合2位でフィニッシュした。新井大輝はデイ2に行われた6SS中4SSでトップタイムを記録する好走をみせている。


　今季2勝目をあげた新井敏弘は「第3戦（若狭ラリー）では優勝を逃してしまったので、ぜひここで優勝したいと思っていました」とコメント。

「最終日は追ってくるドライバーのタイムを見ながら、勝つことを優先して走りました。ここからグラベルラリーが続くので、次も勝てるよう気を引き締めて行きます」

　JN5クラスはデイ1でトップにたった天野智之／井上裕紀子（トヨタ・ヴィッツGRMNターボ）がSS9でクラッシュしリタイア。かわってクラス首位にたった関根正人／竹下紀子（ミツビシ・ミラージュ）が優勝したほか、JN3クラスは寺川和紘／石川美代子（マツダ・デミオ）が、JN2クラスは田中伸幸／藤田めぐみ（スズキ・スイフト）が優勝している。なお、JN4クラスは参加台数が規定に満たなかったため、不成立となっている。

　JRC第5戦福島MSCCラリーは7月23日～26日に行われる予定だ。