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「風呂場でおしっこ」許せる? 同棲相手との価値観ズレを埋める方法

2015年07月07日 20:41  新刊JP

新刊JP

「風呂場でおしっこ」許せる? 同棲相手との価値観ズレを埋める方法
好きな人と同棲をはじめてみたところ、それまで見えてこなかった悪い面を知り、幻滅してしまった結果、別れてしまったという経験のある人は少なからずいるはずです。
 先月24日に放送されたオムニバスドラマ『恋愛あるある』(フジテレビ系)。その中の一話『同棲あるある』は、戸田恵梨香さんとムロツヨシさんが扮する一組のカップルのすれ違いを描いたストーリーでした。
 戸田恵梨香さん演じるOLのマリは、2年付き合った彼氏との同棲をスタートさせる。初めての共同生活にウキウキしていたというのに、些細なことが気になりケンカの頻度が増していきます。「冷蔵庫の扉を閉め忘れる」「トイレの便座を下げない」「風呂場でおしっこをする」など、何度言っても改善されないどころか、どんどん嫌な部分ばかりが目につきはじめます。やがてそんな自分自身にもイヤになってしまい、結婚準備のための共同生活だったのに「同棲なんかしなきゃよかった」と後悔しはじめて――。

 一緒に暮らしてみると、許せない部分ばかりが見えてくる。幸せな共同生活だったはずなのに、なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。

 『心を知る技術』(フォレスト出版/刊、岩元貴久/訳)には、対人関係を充実させるための考え方や気遣いの方法が紹介されています。著者のジョン・F・ディマティーニ氏は、人間関係を終えようとしている人たちに共通する点として「お互いが相手に非現実的な幻想を抱いていること」を挙げています。

 人は無意識のうちに、自分の価値観からなる倫理やモラルに従うことを、相手にも期待してしまうもの。家のことをあまりしない彼氏には、「だらしない」「怠けもの」などといった烙印を押し、「○○しないといけない」「○○するべき」と言って改善を求めるでしょう。しかし、違う価値観を持った相手はなかなか応じてはくれません。自分の価値観を受け入れてもらうためには、まず相手がどういう価値観を持っているのかをきちんと理解してあげるべきなのです。

 相手の価値観を理解することは大事なことですが、あなた自身が相手の価値観に合わせていくばかりではいけません。しばらくすると自分が息苦しくなり耐えられなくなってしまうでしょうし、自分らしさが失われることで、相手に魅力的に映らなくなってしまうこともあるでしょう。

 ディマティーニ氏は、相手に自分の価値観を押し付けることはせず、かといって自分の価値観を完全に相手に合わせることもせず、うまくバランスを取っていくことが賢明だと言います。すなわち、自分が大切にしていることに優先順位をつけ、少しずつ相手の価値観に歩み寄っていくのです。1つ歩み寄ったら、1つ自分の価値観も知ってもらうようにする。そうして少しずつふたりの価値観の距離を縮めていけばいいのです。

 『心を知る技術』は、他者は自分をどう見ているか、相手の価値観はどんなところを見れば知ることができるのかなど、人間関係を構築する上での普遍的なアドバイスが多く書かれています。人間関係に悩んでいる人には大いに役に立つでしょう。
(新刊JP編集部)