NASCARスプリントカップ・シリーズは5日、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで第17戦の決勝レースが行われ、雨で延期となるとともに、チェッカー直後には観客にも怪我人が出る大クラッシュも発生したレースでデイル・アーンハートJr.(シボレーSS)が優勝を飾った。
本来は現地時間5日の19時45分から開始予定となっていた決勝レースは、降雨により3時間以上遅れてスタートとなり、レース終了は6日月曜日の午前2時過ぎとなった。レースでは、ポールポジションからスタートしたアーンハートJr.が序盤からリード。中盤に向けてはアーンハートJr.とチームメイトのジミー・ジョンソン(シボレーSS)と首位を入れ替え合うような展開となる。
その後、ピットストップ時のロスなどにより一時は10番手まで順位を落としたアーンハートJr.だったが、すぐにポジションを回復。最後はジョンソンやデニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)からポジションを守ってポール・トゥ・ウインで今季2勝目を挙げた。2位にはジョンソン、3位にハムリンが入り、フォード陣営の最上位はトレバー・ベインの9位となった。
一方、集団がチェッカーを受けた直後には大規模なクラッシュが発生。オースティン・ディロン(シボレーSS)のマシンが宙に舞い、キャッチフェンスに直撃。大破したディロンのマシンは上下逆さまに地面に着地するとともに、後方から走ってきたブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)とも接触してしまう。
ミラーで後方を見ていたというジョンソンも「最悪の事態を予想した」と振り返ったこのクラッシュだったが、1コーナー付近だったことからすぐさまクルーたちがマシンのもとに駆けつけ、救出されたディロンは自ら歩き出すとともに、ファンに向けて手を振って自らの無事をアピールした。ディロンは打撲のみと大きな怪我にはつながらなかったものの、飛び散ったデブリにより5名の観客が軽傷を負っている。