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口コミサイトに書かれたABCマートの実態 「朝8時30分から23時近くまで働かされ」「給料の半分は残業代」

2015年07月06日 19:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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ABCマートの違法な長時間労働を非難する声が、ネットでわき起こっている。品揃えもよく、明るい店舗で従業員も感じが良い靴販売チェーンと評判だっただけに、消費者のショックは大きい。

テレビ東京に出演した東京労働局の課長が「指導を繰り返しても是正しなかった」「ここ1~2年の話ではない」とコメントしたことから、違法状態が数年前から続いていた疑いが浮上しており、ファンからは残念がる声が続出している。

「先週も買ったばかりなのに、ブラックだったなんてショック」
「社員の苦痛、犠牲を強いてのブラック企業だったのなら、もう利用できない」

繁忙期には「12連勤」が生じたことも

口コミサイトのキャリコネに寄せられた書き込みを見ると、ABCマートの従業員の「労働時間の満足度」は5段階中1.8。「休日の満足度」の1.6とともに最低レベルとなっている。30代前半の正社員のフロアスタッフは、2014年6月の書き込みで、

「朝8時30分から23時近くまで働かされ、拘束時間が非常に長いです」

と嘆いている。休日は月に5~6日だが、繁忙期には「12連勤」が生じたことも。残業代と休日出勤手当は出るが、基本給が非常に低く、この男性は「給料の半分が残業代でした」と振り返る。

大卒の基本給は13~14万円で、開店から閉店まで店に出て残業代込みで月20万円を確保する、という書き込みも複数あった。ツイッターには「残業代が出てるならホワイトじゃん」という声もあったが、薄給の長時間労働が当然という状態は決して健全とはいえない。

都内の大型店舗ほど残業時間が多く、昇進して地方の小型店舗の店長になると逆に給料が大幅に下がるので、この男性は「先が見えず、将来が不安になり退職」したという。

会社は「長時間残業の問題は解消」というが

20代後半で店長になったという別の男性も、2014年7月の書き込みで「年間を通して休日は3ケタをまず割る」「開店から閉店まで働き通しなのが現状」と明かした。これは報道されている内容に一致する。

2012年7月の口コミには、月の残業時間が200時間を超える店舗もあり、大型店舗は1日16時間ほど仕事をすると書かれている。

エービーシー・マートの発表によると、2014 年 8 月以降については、東京労働局の指導の下で万全の措置を講じたため「長時間残業の問題は解消されております」という。しかし、完全に解消されたのかどうか。2014年10月には、

「出店ペースに人材確保が全く追いついておらず、慢性的に人員不足。人員が足りていない状況で日々の店舗運営を強いられるので、新人の育成に割く時間が取れず負のスパイラルが続いている状況」

という店長からの口コミが投稿されており、9人がこの書き込みを支持している。

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