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「イェソン、おかえり!」リーダーが兵役から復帰したSUPER JUNIOR-K.R.Y.アリーナツアー初日レポ

2015年07月03日 11:21  リアルサウンド

リアルサウンド

SUPER JUNIOR-K.R.Y.(写真提供=エイベックス)

 韓流ドラマブームに陰りが見えてきた2010年頃から、KARA、少女時代、2PMなど人気グループの日本デビューが相次ぎ、全国的ブームとなったK-POPシーン。日本では一時の勢いは衰えたものの、大手事務所はグループの人気メンバーを集めてユニットやソロでデビューさせるなど、それぞれの個性を売りに、中国や東南アジア各国にも活動の場を広げてきた。


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 サバイバル競争が激化する中、韓国の人気エンターテイメントグループ・SUPER JUNIORは、2005年のデビュー以来、様々なトラブルに見舞われながらも、幅広いファン層に支えられ、この10年間、トップアイドルの座に君臨し続けている。


 そんな中でも歌唱力に定評のあるキュヒョン、リョウク、イェソンの3人で結成されたバラード・ユニットSUPER JUNIOR-K.R.Y.は、これまでも日本限定シングル『プロミス・ユー』を発表するなど、日本市場を強く意識してきたグループの筆頭株といえるであろう。


 約2年半ぶりに兵役から復帰したユニット・リーダーのイェソンも加わり、K.R.Y.結成9年目にして初の日本アリーナツアーとなる『SUPER JUNIOR-K.R.Y. JAPAN TOUR 2015 ~phonograph~』が6月2日横浜アリーナから7月2日愛知・日本ガイシホールまで開催された。4都市11公演で約9万人を動員したツアーの初日ステージの模様をレポートしたいと思う。


 1万3千人の熱気に包まれ、SUPER JUNIORのグループカラーであるパールサファイアブルーの光で埋め尽くされた横浜アリーナは、イェソンへの「おかえり!」のメッセージで溢れかえり、大型スクリーンにイェソンのソロ・ショットが映し出されると、ひときわ大きな声援がアリーナ中に鳴り響いた。


 やがてツアー・タイトル『蓄音機』のクラシカルな世界観をそのままに、メンバーそれぞれが映像にリンクする形でメインステージに登場。まずはキュヒョンが「ハナミズキ」を、続いてリョウクが赤い傘を差しながら「凝結」をしっとりと歌い上げる。


 最後に勢いよくステージに駆け出してきたイェソンは「すれ違わないように」を熱唱するも、2年半ぶりの大歓声に感極まって、途中で声を詰まらせた。そんなイェソンの姿を見て涙するエルフ(ファンの名称)たち。イェソン・ペン(ファン)が歓喜の涙を流す中、次曲の「My Love, My Kiss, My Heart」ではセンターステージに3人が現れ、やっとメンバー全員が揃った。


 SUPER JUNIORで鍛えられた表現力はもちろん、美しいハーモニーと圧倒的な歌唱力、螺旋状に煌めく幻想的な照明にもう観客はうっとり夢見心地。曲が終わると、昔よりもだいぶ涙もろくなったイェソンにメンバーも心配顔だったが、そのすぐ後に「オッゲンキデスカァァァァ~~~?」と兄さん(イェソン)お約束の絶叫グリーティングを披露して、エルフを喜ばせた。


 ソロ・ステージでは「韓国語ですが、皆さんにプレゼントを準備してきました」とイェソンが自作曲の「どんな言葉でも」を歌い上げ、会場を沸かせる。その後もリョウクがMISIAの「逢いたくていま」、キュヒョンが清水翔太の「桜」に続いて、自身のソロ・デビュー曲「光化門で」を情感たっぷりに歌い、ファンを魅了した。


 しかし、皆がバラードの余韻に浸る中、突然、きゃりーぱみゅぱみゅに扮したリョウクがステージをジャックし、会場が一斉にどよめく。大きなリボンが可愛らしいリョウク版きゃりーとダンサー達が繰り広げる「つけまつける」の完コピ・ダンス、意外にもよく似合うリョウクの金髪ツインテール&ミニスカ衣装にエルフ一同も戸惑いを隠せない様子。このパフォーマンスには、さすがの兄さんも「何ヶ月も頑張って作った自分の曲よりも、きゃりーぱみゅぱみゅのほうが盛り上がりましたね」と意気消沈気味。完全にリョウクに場を持っていかれたメンバー2人であった。


 中盤のMCでは「今日のコンセプトは眠いコンサートです。KRYの曲は全部バラードだから」との冗談も飛び出し、得意のトークで観客を笑わせるキュヒョン。さらには兄さんのお決まりのセリフ「帰ったら電話して!」が時代の流れに合わせて「帰ったらLINEして!」に変化し、エルフも大爆笑。それからも3人は秦基博の「ひまわりの約束」、清水翔太feat.仲宗根泉(HY)の「366日」のアコースティック・バージョンをカバーするなど、盛り沢山のステージでファンを楽しませた。


 鳴り止まない声援に応えたアンコールでは、8月5日に日本で発売予定のニューシングル「JOIN HANDS」をお披露目。イェソンは「今日はステージに立つことができて本当に幸せです。未熟な僕たちに会いにきてくれてありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。


 そして「8月の僕の誕生日あたりにはまたSUPER JUNIORとして日本に来たいです。その時には僕が踊っている姿も見られるかも。来てくださった皆さんともっと仲良くなれるように、日本語の勉強も頑張ります!」と早くも再訪を示唆。


 そんなイェソンの言葉を信じつつも、8月までひたすら韓国語の予習をして、再会の時を迎えたいと思う筆者であった。(落合真理)