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ダナ・キャランの引退、LVMHとの関係悪化が原因か

2015年07月02日 21:12  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

インスタグタムでデザイナー退任について発表
先日、ダナ・キャラン(Dana Karan)が自身のブランドのデザイナー職から退任することが発表され、引退を惜しむ声と、これまでの功績を称える声が多くあがっている。一方でここ最近、親会社モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)との関係が悪化していたことが一部で報じられており、フォーブス誌など複数のメディアは今回の退任に影響を及ぼしたのでは、との見方を示している。

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 ダナ・キャランは、パーソンズ美術大学卒業後、1984年に日本の繊維商社タキヒヨーの支援を得て、夫のステファン・ワイス(Stephan Weiss)とともにブランドを設立。以来、「カルバン・クライン(Calvin Klein)」や「ラルフ・ローレン(Ralph Lauren)」などと共にNYのファッションシーンを牽引してきた。ブランドは1996年にNY証券取引所に上場したが、経営が難航し株価は上場時の約3分の1まで下落。2001年にモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)へ売却されて以降、同氏はデザイナー職に専念してきた。
 10年以上、LVMHの傘下ブランドとして展開してきたが、ダナ・キャランは去年6月、NYタイムズ誌のインタビューで「もっと彼ら(LVMH)と仕事をしたいのだけど、冷たい背中を向けられている」と不仲を示唆する発言をしたことで、親会社との決別についての質問に及ぶと「私の知っている限り、今のところはそういった話はありません」と答えていた。
 ダナ キャラン インターナショナル(Donna Karan International)は、今年4月に外部からチーフ・イメージ・オフィサーを招聘し、直後にDKNYの新クリエイティブ・ディレクターを発表。一方で、翌5月には創業当時からのメンバーでグローバルPRのヘッド、パティ・コーエン(Patti Cohen)の退職を発表するなど今年に入ってから内部の動きが活発になっており、ダナ・キャランの退任も一連の流れで発表された格好だ。同氏は「LVMHと私は数多くの話合いの末に今回の決断に至りました」とコメントしている。