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シトロエン、2016年末でWRCかWTCCでの活動を終了へ

2015年07月02日 21:00  AUTOSPORT web

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シトロエンは2016年シーズン終わりで、WRCかWTCCでのワークス活動を終了する。
世界ラリー選手権(WRC)と世界ツーリングカー選手権(WTCC)でワークス活動を行っているシトロエンは、2016年末でどちらかのカテゴリーでのワークス活動を終了する。

 シトロエンは2000年にWRCへの参戦を開始し、ドライバーとマニュファクチャラー合わせて17のタイトルを獲得。またWTCCでは18ヵ月以上、圧倒的な速さをみせつけている。どちらのカテゴリーでも、少なくとも2016年シーズンまでワークス活動を継続する予定だ。

 シトロエンCEOのリンダ・ジャクソンは、「2016年はWRCとWTCCでの活動を継続する。16年シーズンの結果を踏まえて、2017年について決定を下すことになる」と明らかにした。

「現時点で決まっているのは、2017年シーズンはひとつのカテゴリーでのみワークス活動を行うということだけだ」

 シトロエンは先日、全世界で展開しているDSブランドの名で2015/16年のフォーミュラEへ参戦することを発表。これにより、WTCCでの活動がDSブランドになるのではという推測に終止符が打たれたため、WRCとWTCCがワークス活動の座を奪い合う構図となっている。

 ジャクソンはまた、テクニカルレギュレーションや予算制限とともに、競技の開催地が決定に大きな影響を与えるとコメントしている。

「国際自動車連盟(FIA)が、2017年のWRCにどのセグメントを採用するのかは重要なポイントだ。また、どちらのカテゴリーを残すにしても、現在と同等かそれ以下の予算で活動できることも条件のひとつだね」とジャクソン。

「さらに付け加えると、年間12戦か13戦で開催され、開催国に中国を含んでいてもらいたい。最大のマーケットである中国での認知度を高めたいんだ。これは最も重要なことだよ」

「もちろん、どちらのカテゴリーも重要な存在だ。しかし、我々の予算は限られている」

 中国は1999年にWRCを開催した経験があり、2016年には再び開催国に含まれるものとみられている。また、WTCCは2011年から中国ラウンドを開催している。

 ジャクソンは、もしWRCのカレンダーに中国が含まれなければ、即座にWRCでの活動を終了するのかという質問に「なにかひとつが決定打になることはない」と答えた。

「まだ一切の決断を下していない。しかし、中国でラリーやレースが行われることはとても重要なことだよ。もっとも売り上げのある市場だからね」

「中国では、市場シェアだけでなくブランドイメージも向上させるため、地道な活動を展開している。レースで戦う姿をみせることができれば、イメージ向上の大きな助けとなるだろう」

「どのメーカーも中国での認知度をあげるために必至になっている。それくらい重要なマーケットなんだ」