7月1日(水)放送の「マツコ&有吉の怒り新党」(テレビ朝日系)では、就職活動に関する興味深い相談が22歳大学生からの投稿として紹介された。この大学生は「企業の『サイレントお祈り制度』に怒りをおぼえます」という。
「お祈りメール」とは、入社試験なり面接なりを経て、残念ながら不採用となった人物に「今後のご活躍をお祈りしております」と電子メールで送られる通知のこと。「サイレントお祈り」とはその対義語で、採用の場合のみ通知し、不採用通知を省略する会社があるのだという。
「落ちたからカチンと来てる。ガマンしなさいよ!」
この大学生は「お祈りメールが来るのも腹立たしいですが」と断りつつ、サイレントお祈りにも不快感を抱くという。そして番組に対して「もっと企業と学生の両方に良いような制度を考えてください」と相談を持ち掛けたわけだ。
確かに採用になった人だけに連絡するのも不親切なようにも思えるが、マツコ・デラックスは開口一番「全然分からない」「その人は何が嫌って言ってるの?」と一蹴。そして、こう続けた。
「落ちたからカチンと来てるんでしょ?」
「ガマンしなさいよ。それが世の中ってものよ!」
そもそも「お祈りメール」を出した場合であっても、企業が本心からそう思っているわけでもなく、受け取った人に失礼のないように文面を凝らしているだけだ。それすら学生から「印象悪い」と言われる可能性もある。
また大学生は、お祈りメールの中に商品紹介が入ってくるものもあり、それに対しても腹を立てているという。しかしマツコの判断は、要するに落ちた学生は「デリケート」になっており、「何やったって腹が立つ」というものだ。
有吉も「不合格通知はいらない」と賛同
結局マツコは「出さないほうがいい、っていう企業の気持ちも分かる」と「サイレントお祈り制度」を採る会社に理解を示した。有吉も自分が学生なら「不合格通知はいらない」と賛同した。
蛇足だが、僕は生まれてこの方、就活で失敗した経験がたった一度しかない。それも当時運転免許必須の職場にうっかり面接に出向き、免許不所持が分かった時点で「帰りたまえ」といわれて終わり。その間、2分である。
笑顔でその場を後にして「うっかりしていたなぁ~」と自分で自分を軽くゲンコツし、帰りに不二家でスイーツを食べた次第。それで就活をやめた僕でも、何とか自力で生きている。就活生には、自分を追い詰めすぎずに頑張ってもらいたい。(文:松本ミゾレ)
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