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STARMARIE、アジアツアーファイナルで目標掲げる「ファンのみんなを武道館に連れていく」

2015年06月29日 11:11  リアルサウンド

リアルサウンド

『STARMARIE ASIA TOUR 2015 ~FANTASTIC~ powered by e-earphone』東京公演の様子。(写真=でこい・瀬長明日香)

 STARMARIEが6月22日、渋谷TSUTAYA O-EASTで『STARMARIE ASIA TOUR 2015 ~FANTASTIC~ powered by e-earphone』を行った。


 同公演が行われたのは、中根礎子・松崎博香・渡辺楓の新メンバーが加入した日からちょうど1年の6月22日。ツアーはインドネシア、台湾、ジャカルタなどのアジア諸国と日本国内で行い、グループもそれに際して知名度を上昇させてきた。


 ライブ開始前には、スクリーンにSTARMARIEと縁のある浅田祐介・吉川友・ささかまリス子・日高央(THE STARBEMS)・古川未鈴(でんぱ組.inc)からお祝いメッセージが流れ、公演がスタート。冒頭では、レーザーによる演出や物語調のナレーションなどが、ファンタジーな世界観を伝えていた。


 その後登場したSTARMARIEは、黒い新衣装を纏い「余命124日のシンデレラ」を披露。以降も「三ツ星レストラン・ポールからの招待状」や「涙のパン工場「コンセル・カマタ」」、「浦薬剤研究所の新薬実験」など、グループのコンセプトである「ダークファンタジー」の色彩の濃い、3人体制時からの定番曲を歌い上げた。中盤では一度メンバーが舞台袖に退き、またも物語をリードするナレーションが入ると、シングル『ネット・オークション・ベイビーズ』のジャケ写に使われた衣装で全員が登場。この日初披露の新曲「ブレアと天才科学者の功罪」で、観客の不意を突き、会場をさらに盛り上げた。


 その後はシンガーソングライター・橋爪ももが制作したオリジナル衣装への着替えを挟みつつ、本編18曲を全くMCなしでパフォーマンス。メンバーと同じく、休みなくフリコピし続けたマリスト(STARMARIEファンの総称)の熱量も相当なものであった。


 アンコールでは、改めて映像で8月19日にリリースするニューシングル『メクルメク勇気!』の表題曲がTVアニメ『カードファイト!! ヴァンガードG』(テレビ東京系)の新エンディングテーマに決定したことが告知されると、赤いTシャツに身を包んだメンバーが登場し「友達ロボットカノン」を披露。楽曲歌唱後、この日初めてのMCパートへと突入した。


 まずは初期からのメンバーである高森紫乃と木下望が、現在の体制に移行してからのエピソードを告白。高森は新しく加入した3人へ感謝をあらためて伝え、これまで高森・木下が3人へ一方的に注意していたダンスレッスンだったが、新メンバーが高森・木下を注意してくれることも増えて良い関係になってきたことを明かすと、木下は「同時期に結成されたアイドルたちがそれぞれ活躍しているから、自分たちでSTARMARIEのことを『踏みドル』、つまり踏み台ってことでそう呼んでいた」と語り、続けて木下は「これまでCDは1人1枚買ってくれて、多くの人に届けばいいと思ってたけど、次のシングルは勝負なんです。良い順位を獲りたいんです」とファンに懇願し、「ファンのみんなを絶対武道館に連れていく」と宣言した。


 松崎博香は「最近やっとメンバー同士タメ口で話せるようになった」と語ると、就業していた会社を退職してSTARMARIEとして活動を始めた中根礎子は「全てを捨ててきた。STARMARIEに人生を賭けている」と熱い思いを述べた。最後に心境を述べた渡辺楓は、加入前に父親を亡くしたメンバー。渡辺は「STARMARIEに加入する前後で色々あったけど、本当にこのグループに入ってよかった」と涙ながらに語った。その後、グループは「ママは天才ギタリスト」や「名もなき星のマイホーム」などの楽曲を披露し、ライブを締めくくった。


 今後も7月4日、5日に台湾公演があり、再びアジアの地へと旅立つSTARMARIE。ポップな新シングルを契機に、国内でのブレイクも、そう遠くないうちに起こるのかもしれない。(中村拓海)