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上野でクレオパトラとエジプトの王妃展

2015年06月29日 00:02  オズモール

オズモール

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紀元前に栄えたエジプト文明のなかでいちばん有名な女王といえば、クレオパトラ。でも、彼女以外にも女王として君臨したり、あるいは王妃として王であるファラオを支えたり、エジプト王朝には多くのすばらしい女性たちがいたことを教えてくれる展覧会がやってくる。

2015年7月11日(土)から9月23日(水・祝)まで、上野の東京国立博物館で開催される「クレオパトラとエジプトの王妃展」は、古代エジプトで活躍した女性たちにスポットを当てた展覧会。パリのルーヴル美術館やイギリスの大英博物館など、世界の名だたる美術館・博物館の所蔵品を中心に、14カ国から貴重な名品の数々が一堂に集まる。

7ヵ国語を操るほど才能豊かだった女王・クレオパトラ(クレオパトラ7世)は、その聡明な魅力で古代ローマの英雄たちをとりこにしたとか。会場には、その彫像などさまざまな名品が展示される。

また、優れた政治力で強力な女性リーダーとして君臨した女王・ハトシェプストの展示も。都市のレイアウトを完成させるなど、その後の王朝の繁栄を築いた女性で、今回は彼女が女王になる前の姿と考えられる彫像などが登場する。

“古代エジプトを代表する美女”と言われた王妃・ネフェルトイティの頭部の彫像も展示。王とともに宗教革命を行ったという、凛とした表情は写実的で美しい。


第18王朝のアメンヘテプ3世と、息子であるアメンヘテプ4世を支えた王妃ティイのレリーフも公開される。このレリーフ自体は約100年前の調査で報告されていたけれど、発掘された墓の所在地が分からなくなってしまっていたのを、この展覧会の監修を務める早稲田大学文学学術院の近藤二郎教授の調査隊が再発見したのだとか。会場では、その発掘現場の様子を映像で紹介しているので、臨場感あふれる現地の様子とともに楽しめそう。

古代エジプトで輝いていた女性たちの人生から、何かを感じ取ることもあるはず。この夏、女友達を誘ってでかけよう。

上:《クレオパトラ》 プトレマイオス朝時代(前1世紀中頃) トリノ古代博物館蔵 
(C)Archivio Soprintendenza per i Beni Archeologici del Piemonte e del Museo Antichita Egizie

下:《アメンへテプ3世の王妃ティイのレリーフ》 新王国・第18王朝時代 アメンヘテプ3世治世(前1388~前1350年頃) 
ブリュッセル・ベルギー王立美術歴史博物館蔵 (C)RMAH