DTMドイツツーリングカー選手権は27日、ノリスリンクで第5戦の予選と決勝が行われ、開幕から勝ち星を重ねていたアウディ陣営の連勝がついにストップ。パスカル・ウェーレイン(メルセデスAMG C63 DTM)が優勝を飾るとともに、メルセデス勢が上位を独占した。
20分間の予選は、ウエットコンディションでのスタートとなったものの、セッション中に路面が回復。残り8分を切ったところでスリックが導入されると、チェッカーに向けてタイムの更新が加熱していき、クリスチャン・ビエトリス(メルセデスAMG C63 DTM)が2013年のラウジッツリンク戦以来となるポールポジションを獲得。ゲイリー・パフェット(メルセデスAMG C63 DTM)が2番手につけ、メルセデス陣営がフロントロウを占める。そして3番手には、開幕4戦ですでに3勝と絶好調のジェイミー・グリーン(アウディRS5 DTM)がつけた。
40分の決勝は、レース開始15分前まで降っていた強い雨によりウェットコンディションでスタート。1コーナーの接触により1周目からセーフティカーが導入されるが、4周目のリスタートでは、ビエトリスとパフェットがトップ2を堅持。ロバート・ウィケンス(メルセデスAMG C63 DTM)、ポール・ディ・レスタ(メルセデスAMG C63 DTM)とメルセデス勢が続くとともに、ウエットタイヤでスタートした7台が上位を占める展開となる。
一方、ドライタイヤ勢の最上位となる8番手には、5番手グリッドから順位を落としたウェーレインが続く。一時は30秒ほど上位勢と引き離されたウェーレインだったが、路面コンディションは周を重ねるごとに回復していった。
そして、開始から15分が経過しようかというところでパフェットがタイヤ交換のためにピットへ向かうと、翌周にはビエトリスとウィケンスも同時にピットへ。上位陣が続々とタイヤ交換へと向かっていく。これによりウェーレインが首位を奪取すると、一時は4秒ほどのリードを築きあげる。レース終盤は1秒以下まで接近を許したウェーレインだったが、ポジションは最後まで守りきってトップでチェッカー。開幕から続いたアウディの連勝をストップさせ、メルセデスに今季初勝利をもたらした。
一方、序盤から上位につけていたビエトリス、ウィケンス、パフェットは、ピットストップ後もウェーレインを追いながらのバトルを展開。終盤は、ウェーレインを先頭に、ウィケンス、パフェット、ビエトリスというオーダーとなる。残り10分を切ると、ウィケンスがウェーレインの1秒以内に接近し、上位4台のトレイン状態となるも、2番手以下も変動はなし。2位にウィケンス、3位にパフェットとメルセデス勢が表彰台を独占したほか、ビエトリスの4位までをメルセデス陣営が占めた。
5位にはブルーノ・シュペングラー、6位にマルティン・トムジクというBMW M4 DTM勢が続いた。一方、予選で3番手につけたグリーンだったが、スリックで迎えたスタート直後の1コーナーでワイドになり、11番手と大きく順位を落とすことに。とは言え、最終的にはアウディ勢の最上位となる7位でレースを終え
、ドライバーズランキング首位をキープしている。
DTMノリスリンク戦は、引き続き28日にも60分の第6戦が行われる。