横浜国立大学卒で高学歴タレントとして知られる福田萌さん(30)が、1歳の娘に行っている英才教育を専門家に否定され、ネット上で議論を呼んでいる。
福田さんは6月23日放送のバラエティ「中居正広のミになる図書館」(テレビ朝日)に出演。慶應義塾大学卒の夫、オリエンタルラジオ・中田敦彦さん(32)とともに「高学歴夫婦」と呼ばれている福田さんだが、娘の教育方針も「勉強重視」といい、こう語った。
「私は大学も出て勉強してきた過程が、自分の困ったときに背中を押してくれる。子どもにもそういう経験させたい。(自分の)興味があることが勉強なので、その楽しさを知ってほしい」
「自分ができたから子どもも」がプレッシャーになる
福田さんはまだ1歳の娘に、知育教室などすでに3つの習い事をさせていることで知られている。しかし、高学歴夫婦による子どもへのこうした英才教育が逆効果になる可能性があるという。
番組では、臨床心理士の山名裕子氏は「ニートになる子どもの親は意外と高学歴が多い」と指摘。親が高学歴の家庭では、学校の成績など知的な面に重きが置かれる。その際、「自分ができたから子どももできるだろう」と思ってしまい、できない子どもの辛さを理解しないことがある。それが子どもにプレッシャーになるとする。
さらに知的教育にばかりに偏ると、成績優秀になってもコミュニケーション能力が発達しない。そのため就職後に人間関係で悩んだり、挫折を経験したりすることで「全てを投げ出してニートになる恐れがあります」と語った。
実際、獨協医大が3000人の親子を対象に行なった調査では「無気力症候群になる学生には、父親が高学歴だったり成功者であるというケースが非常に多かった」という。こうした事態を避けるための心がけとして、山名氏はこう語っていた。
「両親ともに高学歴であっても、子どもに期待しすぎないでプレッシャーをゆるめてあげることが大切です」
「英才教育を受けるとろくな大人にならない。ソースは自分」
これがネットで話題になった。あくまでも福田さんの教育方針についての話ではあったが、自身のこととして受け止めた人も少なくないようだ。
女性向けコミュニティサイト「ガールズちゃんねる」では、「小さい頃から英才教育を受けるとろくな大人にならない。ソースは自分」といった声もある。
「私は0歳から英語、幼児教室、音楽教室。3歳からピアノやら色々やらされたようですが身にならずぱっとしない人間です。アダルトチルドレンだし、鬱だし、うまくコミュニケーションとれない」
旧帝大卒という高学歴ユーザーは「自分が経験しているからわかるんだけど、勉強って結局本人のやる気次第なんだよね」と書く。強制されてダラダラ勉強しても身につかない。親にできるのは、勉強することが将来のためになぜ必要なのか教えて、「子供が望むならその環境を用意してあげることだけ」としている。
一方で、英才教育を受けるからニートになるのではなく、親が高学歴で裕福な家庭では、子どもが働かずにニートでも生きていけるだけでは、という声もある。まさに「卵が先か鶏が先か」という話だ。
「教育ママ」タレントとしての地位を確立か
もっとも番組でも、高学歴の親が過度にプレッシャーをかけるのはよくない、としているだけで、英才教育自体を否定している訳ではない。学歴に対する自身の価値観を子どもに押し付けるのではなく、子どもの自発性を育む教育が肝要、ということだろう。
高学歴ママタレントして、何度もネタを提供してくれる福田さん。ネットでは「バカママタレントはたくさんいるけど、痛いほどの教育ママ枠って、今のところなかったキャラだよね」などと評する声も出ていた。子どもは大変かも知れないが、福田さんのタレントとしての鍵もその辺りにありそうだ。
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