グローバル・ラリークロス(GRC)は20日~21日、デイトナ・インターナショナル・スピードウェイで第2戦・第3戦が行われ、第2戦はタナー・ファウスト(フォルクスワーゲン・ビートル)が、第3戦はセバスチャン・エリクソン(フォード・フィエスタST)が優勝した。
土曜日に開催された第2戦決勝では、パトリック・サンデル、ケン・ブロック、ジェフ・ワードと3台のフォード・フィエスタSTが1列目を独占。しかし、2コーナー飛び込みでブロックとサンデルが接触し、ワードを巻き込む形でクラッシュし、大きく順位を落としてしまう。
この隙をついて6番手スタートだったファウストがトップへ浮上し、その後順位を譲ることなくトップチェッカー。今季初、GRC通算6回目の優勝を飾った。2位争いはオースティン・デイン(フォード・フィエスタST)とエリクソンが激しいバトルを繰り広げ、2台がほぼ同時にフィニッシュラインを通過。写真判定の末、デインが2位を獲得、エリクソンが3位となった。
フォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスに初勝利をもたらしたファウストは、「金曜日の練習走行ではメカニカルトラブルが頻発したが、優勝することができて本当にうれしい。チームとフォルクスワーゲンのメカニックのハードワークに感謝しているよ」と喜びを語った。
翌日曜日の第3戦決勝では、エリクソンがポールポジションを獲得。2番手にブロック、3番手に14年王者のジョニ・ウィマン(フォード・フィエスタST)がつけた。
エリクソンは、スタート直後に1コーナーに設けれたショートカット『ジョーカーレーン』を走行しリードを拡大。その後はギャップをコントロールし、ポール・トゥ・ウィンを達成した。前日8位に終わったブロックが2位、3位はチームメイトとのバトルを制したスティーブ・アーピン(フォード・フィエスタST)となり、フォード・フィエスタSTが表彰台を独占している。
スウェーデン出身のエリクソンは「故郷でデイトナ500を見ていたから、デイトナは象徴的なトラックのひとつ。そんなトラックを走ることができた上に、優勝することもできた。本当に素晴らしい経験だよ」と喜びをかみしめた。
GRC第4戦は7月5日に、ノースカロライナ州のニューリバー海兵隊航空基地で開催される。この航空基地は現在も使用されており、史上初めて稼働中の軍事基地でメジャーなラリークロスが行われることになる。