ホンダのアメリカ活動の拠点であるホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)は、今週末開催されるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムにHPDのクローズドLMP2車両であるHPD ARX-04bで参戦することを明らかにした。ドライバーは、オープンホイールレースで活躍するジャスティン・ウィルソンが務める。
コロラド州にある高さ4301メートルの山、パイクスピークを舞台に1916年から開催されているパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム。およそ20kmのコースを、標高4300mを越える頂上まで10分前後のタイムで一気に駆け上がるという過酷なレースだ。
HPDは、この伝統のイベントの改造無制限となるアンリミテッドクラスにARX-04bで参戦することを発表した。
ARX-04bは、HPD製の新クローズドLMP2車両で1月のデイトナ24時間でレースデビュー。一時はトップを争うも、マシントラブルによりリタイアしている。また、昨年まではアメリカを舞台に活躍し今季からWECにフル参戦しているエクストリームスピード・モータースポーツが、ARX-04bを今季から使用する予定だったが導入は延期されている。
HPD代表のアート・セント・シアーは、「これは我々が多くのことを学ぶための探求の努力だよ。我々のARX-04bシャシーがV6エンジンを搭載し、厳しい山をどうのように登っていくのか見てみたいね」
「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、ホンダの多くの部門にとって興味深いプロジェクトになっている。多様なクラスと分かりやすいルールブックは、ホンダとその仲間たちの情熱にとって非常に魅力的なものであり続けているんだ」とコメント。
今季はフルタイム参戦はしていないもののインディカーやフォーミュラEにスポット参戦するウィルソン。今回のパイクスピーク参戦に意気込みを語る。
「ホンダのARX-04bをドライブするのは多くの楽しみがあるし、僕の持っているすべてを注ぎたいね。パイクスピークで戦うのは初めてだから、本当に楽しみにしている」とウィルソン。
ARX-04bは、パイクスピークで初の完全カーボン・コンポジット車両で3.5リッターツインターボV6エンジンを搭載する予定だ。