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スーパーGT:第3戦タイの決勝。S Road MOLA GT-Rが昨年の雪辱を果たす優勝

2015年06月21日 23:10  AUTOSPORT web

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スーパーGT第3戦タイの決勝。GT500で優勝したS Road MOLA GT-Rの本山哲と柳田真孝
スーパーGT第3戦は21日、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで66周の決勝レースが行われ、本山哲/柳田真孝組S Road MOLA GT-Rが昨年の雪辱を果たす勝利。MOLAにとっても2012年の第7戦以来となる優勝となった。

 タイでの2年目の開催となるチャーン・インターナショナル・サーキットでのスーパーGT第3戦。雨期の時期の開催で心配されてた雨はここまで降らず、15時からオンタイムで決勝レースのスタートを迎えた。

 GT500クラスのスタートでは、ポールポジションスタートのZENT CERUMO RC Fがスタートを決め、PETRONAS TOM'S RC F、S Road MOLA GT-Rとトップ3はグリッド順で進行するなか、5番手のEpson NSX CONCEPT-GTがENEOS SUSTINA RC Fをかわして4番手に浮上。しかし、4周目のターン4でPETRONAS TOM'S RC Fと接触してしまいスピン。13番手にまでポジションを落としてしまった。また、D'station ADVAN GT-Rもスローダウンしてしまい、ピットには戻ってくるもののそのままガレージへ入ってしまった。

 レース序盤はポールポジションスタートのZENT CERUMO RC Fが後続との差を一時は5秒近く広げる場面もあったが、2番手S Road MOLA GT-Rもペースは悪くなくつかず離れずの展開で序盤のレースは進行してく。

 トップ争いに動きがでたのは25周目の最終コーナー。S Road MOLA GT-Rを駆る本山哲が300クラスの車両を使い、立川祐路駆るZENT CERUMO RC Fの前へ。ついにトップに浮上することとなった。その後もテール・トゥ・ノーズのバトルを繰り広げながら、29周目、今度は本山が300クラスの車両をかわす際に、ラインを誤り立川に先行を許してしまう。その後もトップ2台の争いは続き、34周目に再びS Road MOLA GT-Rがトップに浮上した。

 この頃になると、ルーティンのピットを行うチームが出始める。トップの2台でまず動き出したのは、2番手に後退したZENT CERUMO RC F。36周目にピットに入ってくると51.8秒という時間で再びコースへ送り出した。翌周にはS Road MOLA GT-Rもピットに入ってくる。ここでMOLAは素早いピット作業で47.3秒で再びコースへマシンを送り出すことに成功。この時、同じタイミングで3番手のPETRONAS TOM'S RC Fもピットインを行い、タイヤ無交換でコースに復帰。タイヤが温まっているPETRONAS TOM'S RC Fは2番手でZENTの前に出る事に成功した。

 各車がピットインを終えてみると、トップはS Road MOLA GT-R、2番手には一時ポジションを落としたZENT CERUMO RC Fが36号車トムスから2番手を奪取。4番手にENEOS SUSTINA RC Fと続き、トップのGT-Rをレクサス勢が追う展開。ホンダ勢の最上位は6番手のKEIHIN NSX CONCEPT-GTという勢力図となった。

 そんな中、ここまでMOLAとのトップ争いを繰り広げていたZENTに異変が発生する。ブレーキのトラブルでスピンした後、コースに復帰は果たすが、速度を上げられずにスロー走行でなんとかピットに戻ってくる。するとメカニックたちがタイヤの裏側を冷やす場面が映し出され、ここでマシンはガレージへ入れられてしまった。この結果トップのMOLAには大きなマージンができ、優勝にむけ盤石の体制を敷いていくこととなった。

 ZENTの脱落により再び2番手に浮上した36号車PETRONASは、ENEOS、MOTUL、KEIHINを従え2番手争いを展開する。しかし、51周目のターン3でENEOSにかわされ3番手にポジションダウン。その後はカルソニック IMPUL GT-Rも加わって4台による超接近戦の表彰台争いが展開された。結局36号車はタイヤ無交換の影響からかペースを上げることができずに59周目には7番手にまでポジションを落としてしまった。

 結局、レースはトップのS Roadが後続との差を約8秒つけてトップでチェッカー。昨年はポールポジションスタートながら、決勝ではトラブルに悩まされてしまった雪辱を果たす優勝を飾った。2位にはENEOS SUSTINA RC Fがつけ今シーズン初表彰台を獲得すれば、4台による3位争いを制したKEIHIN NSX CONCEPT-GTにとっても、まるで優勝したかのような地元の大声援に応える結果となった。