AKB選抜総選挙で見事1位に返り咲いた指原莉乃。スピーチで「私はブスで貧乳で…」と自虐していた彼女だが、確かに「顔の可愛さ」やいわゆる「アイドルらしさ」が秀でているとは言えない。では、なぜ指原が1位を獲ったのだろうか?
6月11日の「5時に夢中!」(TOKYO MX)で取り上げられたのは、指原の人気理由について書かれた新聞記事。ある芸能デスクは、スキャンダルを報じられてAKBから左遷のような形でHTK(福岡)にやってきた指原の「めげず前向きに頑張る姿が共感を集めた」と話したという。
自らを「落ちこぼれ」と言うところといい、「AKBファンの大半であろうオタクのハートを誰よりも掴んでいる」との分析も。この記事を受け、コメンテーターの新潮社出版部部長・中瀬ゆかりは指原人気の理由を「ちゃんと分かっていること」と考察した。
「自虐ができて、(自分が人にウケる)ツボや、ファンのことが分かっている。こういう人はモテる」
「漁場」を間違えている人はモテない?
自分のことを「モテない(人気がない)」と言う人は、自分がどんな人にウケるのか分かっていなくて漁場を間違えている人、というのが中瀬の持論だ。
他にも可愛い子が多数泳いでいる「王道アイドル」という漁場では雑魚扱いされていた指原だが、「空気の読める自虐アイドル」という漁場に移ったとたん、大物一本釣りされたということである。
確かに指原の「わかっている」様は凄い。特に印象的だったのが2年ほど前、元カレにスキャンダルを暴露された指原が明石家さんまに理想の男性を聞かれ、「秘密を守る人」と答えたエピソードだ。
ネタなのか本気なのか知らないが、即答で返したのが凄い。スキャンダルさえ逆手に取って利用し、笑いに変える指原の戦略が見事で、弱冠ハタチでこれができるとはアッパレであった。
「可愛いアイドル願望」に見切りつけ路線変更
本人も言うように「地元の大分では自分のことをそこそこ可愛いと思っていた」指原。芸能界に入りたての頃は、王道アイドルを目指していたと思われる。しかし活動を続けていくうちに、自分のキャラがそこではないと気付いた指原は、「可愛いアイドル願望」に見切りをつけ、潔く路線変更した。
芸能界で生き抜いてゆくために、どうすれば自分が受け入れられるかを考え、今の人気を獲得した。指原莉乃とは、自己プロデュース力に長けた、覚悟と、努力と、知恵のオンナなのである。(文:みゆくらけん)
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