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【ミリタリーへの招待】自衛隊千葉地方協力本部「マリンフェスタ in FUNABASHI」に行ってきました

2015年06月15日 18:41  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

【ミリタリーへの招待】自衛隊千葉地方協力本部「マリンフェスタ in FUNABASHI」に行ってきました

5月23・24の両日、船橋市の京葉埠頭で、自衛隊千葉地方協力本部(千葉地本)主催のイベント「マリンフェスタ in FUNABASHI」が開催されました。その様子をご紹介します。


朝から年齢・性別を問わず多くの人が集まりました。開門前には行列ができ、9時の開門と同時に入場していきます。


【元の記事はこちら】


今回のマリンフェスタにやってきた艦艇は、横須賀の第51掃海隊に所属する掃海艦つしま(MSO-302)。


マストには「WELCOME」の信号旗が掲げられ、その上には隊司令旗。そう、艦長だけなく第51掃海隊の司令も艦艇広報に同行しているのです。


第51掃海隊の吉田1佐は「艦艇広報には、必ず隊司令である私も同行するようにしています。できれば、隊に所属する全ての艦艇(やえやま型掃海艦のやえやま、つしま、はちじょう)を持って来て、より多くの方に見ていただきたいんですけどね。船や任務のスケジュールもありまして、つしま1隻となりましたが、楽しんでいただければ幸いです」とにこやかに話してくれました。


入港歓迎式典では、船橋市長をはじめとする多くの歓迎の辞とともに、近隣の幼稚園に通う園児から、第51掃海隊司令の吉田1佐、つしま艦長の増澤3佐に花束が贈呈されました。


また、一日艦長としてモーターサイクルジャーナリストのちぱるさんが任命されました。ちぱるさんと千葉地本は、昨年船橋オートレース場で行われたイベントに、共に参加したことがきっかけでご縁ができたとか。


つしまの見学は大人気。乗艦待ちの行列が長く伸び、奥に停泊しているSHIRASE5002(元砕氷艦しらせ)に届きそうな勢い。


舷門では、乗組員が敬礼でお出迎え。


さて、この掃海艦つしまは磁気感応機雷に反応しないよう、船体が木でできています。基準排水量1000トンのつしま(やえやま型2番艦)は、世界最大級の木造艦です。船体を見ると、板張りになった構造もよく判ります。


建造工程を解説したパネルもありました。主にアメリカ・オレゴン州産のベイマツ(米松)を使用しているのですが、1隻作るのに住宅50軒(30坪換算)相当の木材が使われているのに驚く人も。


もちろん、甲板も木製。所々塗装が剥げた部分から、木目も確認できます。


ちなみに、この木製甲板の補修を担当するのは第1分隊(砲雷科など)。実際に担当する隊員さんによると「前甲板にある20ミリ機関砲や後方にある掃海具、入出港に際しての甲板作業に、甲板補修の大工仕事……ここの1分隊は結構『何でも屋』ですよ」とのこと。


ブリッジも多くの人でごった返します。ブリッジ内の設備について質問する人や、艦長席・隊司令席に座ってみたり、外側のウイング部に設置された高倍率の双眼鏡で周りを眺める人……様々な楽しみ方をしています。


艦内にある神棚(艦内神社)には、艦名の由来となっている対馬の神社が祀られているのですが、よく見ると伊勢の神宮からのお札や、鵜戸神宮(宮崎県日南市)のお札などがあり、にぎやかです。理由をうかがってみると、伊勢沖や日向灘などで行われる機雷掃海訓練の際に、訓練の安全を願ってそれぞれの神社に参拝するので、そのときにいただいてくるのだとか。ちなみに、伊勢の神宮は護衛艦いせ(DDH-182)、鵜戸神宮は護衛艦ひゅうが(DDH-181)の守り神として艦内に祀られています。


地上の装備品展示も見てみましょう。航空自衛隊は、習志野分屯基地の第1高射群第1高射隊のペトリオットPAC-2発射機とPAC-3模擬弾、そして演習の際に隊員が寝起きする待機車1号が展示されました。


PAC-2発射機は、昨年の第1高射群創設50周年記念の特別塗装(四神)を維持した状態。実は水性塗料を使用しているので、雨などで流れてしまうんです。そのたびに補修をして、1年の間残してきました。4月、幕張メッセで行われた「ニコニコ超会議」には、四神のうち朱雀と青龍が展示されましたが、今回は「別のを見てもらおうと思って(隊員さん談)」白虎と玄武です。待機車1号の内部では、そのニコニコ超会議の様子がパネルと動画で紹介されていました。


陸上自衛隊からは、まず高射学校(下志津駐屯地)からの各種装備品。81式短距離地対空誘導弾(短SAM)、93式近距離地対空誘導弾(近SAM)が並んで展示されており、隣にある航空自衛隊のペトリオットとともに遠距離(ペトリオット)、短距離(短SAM)、近距離(近SAM)と、防空システムの流れが理解できるような形に。各装備品には乗ったり触れたりすることができ、実際に動かして解説する「動的展示」も行われました。


同じく高射学校(下志津駐屯地)からやってきた82式指揮通信車は、子供たちだけでなく大人まで上に登ってすごいことに。


習志野駐屯地の第1空挺団からは、軽装甲機動車、偵察用オートバイの車両の他、空挺傘(12傘)が展示され、実際に背負ってみることができました。新しい13式空挺傘が導入されましたが、しばらくは併用されるそうです。細部に違いはあるものの、実際の使い勝手はそれほど変わらず、併用しても違和感はないとのこと。


船橋警察署からは移動交番がやってきて、交通安全(特に自転車の取り締まりが強化される話)や特殊詐欺について注意喚起をしていました。


もちろん、千葉地本名物の広報車も展示されてましたよ。


マスコットの千葉3兄妹も登場。記念撮影に大人気でした。


キャラがぶれないよう、しゃべらないことになっていますが、未来ちゃんの背中に本音らしきものが……。


千葉3兄妹だけでなく、航空自衛隊第1高射群第1高射隊のマスコット「A子さん」も登場。千葉3兄妹と共演していました。


千葉地本ではイベントを記念した缶バッジを制作して配布。通常のものとTwitterのフォロワー限定のものがありました。


千葉地本ブースにも様々な展示が。装備品や活動を紹介する写真パネルには、昨年秋の御嶽山噴火に伴う災害派遣の様子もありました。


戦闘糧食の展示で係員の説明に耳を傾ける人も。パックになって様々なメニューがあることに驚いた様子でした。


やはり人気があったのは制服試着コーナー。子供だけでなく大人用もあるので、親子で記念撮影する姿も。


コンサート会場では、陸上自衛隊下志津駐屯地から、高射学校音楽隊と怒濤黒潮太鼓の皆さんによるコンサートが行われました。音楽演奏を専門に行う音楽科の隊員だと思われているようですが、どちらも一般の隊員による「クラブ活動」です。練習は課業(業務時間)外や休日などを使って行われているのですが、レベル高いですね。下志津駐屯地の広報官いわく「真似できないですね。頭が下がります」。


今回も千葉3兄妹が高射学校音楽隊の「心のプラカード」「ようかい体操第一」に合わせてダンスを披露。「心のプラカード」では、衛が歌パートに入るところで一瞬固まってしまいましたが、事情を知る方によると「練習していたもの(AKB48の原曲)と、高射学校音楽隊の演奏が微妙にアレンジが違っていて、一瞬頭が真っ白になったみたい」とのことでした。せっかく練習したのにねぇ……。


▼心のプラカード
https://youtu.be/U3zRSUl4K60


▼ようかい体操第一
https://youtu.be/EUiba0o_5SI


この他にも、掃海艦つしまの乗組員による、ラッパと手旗信号の実演がありました。


24日は雨が心配されましたが、なんとか降らずにすみ、2日間合計で7000人を超える来場者を迎えたマリンフェスタ in FUNABASHI。来年も同じ時期での開催が計画されているそうなので、お出かけになってみてはいかがでしょうか。


(取材:咲村珠樹)