第83回ル・マン24時間耐久レースはスタートから12時間が経過し、レースも折り返しに。アウディとポルシェの2陣営が依然として僅差の首位争いを展開している。一方、ニッサンR90CKのカラーを模した21号車ニッサンGT-R LMニスモは、松田次生のドライビング中にスローダウン。再始動することができずリタイアとなった。
22時40分過ぎに発生したLMP2車両のクラッシュによるセーフティカーラン後、レースは23時過ぎより再開。9号車アウディR18 e-トロン・クワトロを先頭に、17号車ポルシェ919ハイブリッド、19号車ポルシェ、7号車アウディと続いていった。ただ、17号車ポルシェには、イエロー区間での追い越しがあったとして、開始から8時間30分(23時30分)を前に1分間のストップ&ゴーペナルティが下されることに。17号車は首位争いから一歩後退となる。
これにより、レースは19号車ポルシェ、7号車アウディ、9号車アウディの3台がピットストップのタイミングで首位を入れ替えあう展開に。12時間経過時点では、19号車が1分ほどのギャップでレースをリード。7号車、9号車のアウディ2台が数秒の差で続いている。
一方、ミュルサンヌのクラッシュで順位を落とし、5番手前後で上位を追っていた18号車ポルシェは、10時間が経過したタイミングで、今度はニール・ジャニのドライブ中にミュルサンヌを直進し、タイヤバリアに接触。グラベルに捕まりタイムをロスし、その間に8号車アウディが5番手に浮上。ただ18号車も、ピットでフロントカウルを再度交換した後、上位と遜色ないペースで6番手で走行を続けている。トヨタ陣営の2台は、この時間帯は大きなアクシデントなく走行。2号車が7番手、1号車が8番手につけている。
一方、サスペンションやギヤボックスの修復などを経て、松田次生のドライビングで走行を行なっていた21号車ニッサンは、スタートから10時間経過を前に、ミュルサンヌ付近で火花を散らしながらスローダウン。アルナージュを曲がった先でストップしてしまう。その後、オフィシャルの手も借りてわずかに動き出したものの、再びストップ。現地時間14日の1時44分、リタイアがアナウンスされた。22号車と23号車については、長らくガレージでの作業を受けていたものの、12時間経過時点では再びコースへ復帰し、走行を行なっている。
LMP2クラスでは、KCMGの47号車オレカ05・ニッサンが、ピット違反によるドライブスルーペナルティを課されるも、引き続きレースをリード。12時間経過時点では、後続に50秒前後の差をつけて首位をキープしている。
LM-GTEプロクラスでは、99号車アストンマーチン・バンテージV8と、64号車シボレー・コルベットC7.Rが首位を入れ替え合うような展開に。99号車アストンマーチンが首位でレースを折り返し、2番手に64号車コルベット。51号車フェラーリ458イタリアも同一ラップで続いている。