F1タイヤのサイズを13インチから18インチに変更するという提案が以前からなされているものの、最終的には13インチを維持することになるとF1チーム関係者が語った。
ピレリはすでに昨年18インチのタイヤをロータスの協力の下でテストしており、今年のモナコGPでは18インチタイヤを装着したGP2マシンのデモ走行を行った。
フォーミュラEに18インチのタイヤを供給しているミシュランは、F1タイヤも18インチに変更されるならF1参戦を前向きに検討すると述べている。
ピレリの現在のF1契約は2016年末までとなっており、現在FIAは2017年以降のF1タイヤサプライヤー候補を募集している。募集にあたり、FIAはタイヤマニュファクチャラーの考えによっては直径を変更する可能性があることを明らかにした。
しかしメルセデス、フェラーリ、そしてピレリのボスたちは、F1のタイヤ径が変更されることはないと考えている。
「大きなホイールを採用するという議題はこの5年から8年の間に何度も出ている」とメルセデスのエグゼクティブテクニカルディレクターのパディ・ロウが述べた。
「しかし大きなホイールに変更するのは正しい方向ではないという点で、幅広い合意がなされている。グリップの面でいいことではない。タイヤが大きくなるとグリップが低下するし、重量が大幅に増える。だからパフォーマンスの面でいいことではないと考えられている。今後も13インチのままでいくことになるだろう」
フェラーリのテクニカルディレクター、ジェイムズ・アリソンはロウのこの見解を支持する一方で、リヤタイヤの幅を拡大することに関しては今後も検討していくと述べた。2017年には現在の375mmから420mmに変更される可能性があると言われている。
「パディが言ったように、リムの直径は今のまま変わらないだろうが、幅が変わる可能性はある」とアリソン。
「どうするのがふさわしいのか、規則の他のさまざまな面を考慮しつつ検討していく」
ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリーは、19インチへの変更でも対応できるが、F1の決定に従うと述べた。
「我々はF1の人々が要求することに応じていく。今の段階では、ストラテジーグループの考えを見る限り、13インチで行きたいと思っているようなので、我々はそれに従う」とヘンベリーは言う。
「もしF1が19インチに変更したいなら、それに応じるつもりだが、(ロウとアリソンの)発言がストラテジーグループの話し合いの結果を示している」