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ケータイ会社がCMで「パッカ~ン!」連呼 サービスに違いがないから「勢い」で押してるの?

2015年06月06日 06:00  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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いまさらかもしれないけど、一見しただけで何をPRしているのかよく分からないCMが増えた。特に「これって何だっけ?」と思ってしまうのが、ケータイ電話会社のCMだ。

僕がとにかく困惑するというか、ぶっちゃけちょっとイラっとしてしまったのが、auの「三太郎」シリーズだ。桃太郎役に松田翔太、浦島太郎役に桐谷健太、そして金太郎役を濱田岳の3人が担当するauのCMで、現在までに複数のバージョンが放送されている。

で、このシリーズといえばお馴染みのフレーズが「パッカ~ン」。最近では、この「パッカ~ン」だけが15秒ほどの尺の中で連呼され、キャストがその都度爆笑するという構図が繰り返されている。(文:松本ミゾレ)

「好感度ランキング」では白戸家を抑えて1位らしい

僕は「パッカ~ン」を繰り返しているCMをはじめて観たときから今に至るまで、ゆるぎなく「サブい」という感想しか抱いていない。どうやらauの割引をアピールするための擬音らしいけど、あのCMで「あ、お得なんだな」と思う消費者は果たしてどれだけいるか?

一応CMのラストではざっくりと「学割、家族割のCMだぞ」という趣旨の説明が入るけど、これも何故か拙い日本語を話す外国人女性のナレーションを起用していたりして気が散る。

ところでこのCM、巷では随分と評判がいい。4月8日にCM総合研究所が発表したばかりの、14年度の「企業別CM好感度ランキング」で、三太郎シリーズは1位となっている。マジか。それまでこのランキングはソフトバンクの白戸家シリーズのCMが7連続で1位に輝いていたということだけど、そのお株を奪った形だ。

そんなに評判だったのか? ネットでの評判を知りたくなった僕は、Twitterで視聴者の声を拾ってみた。すると興味深いことに、10代、特に女性のネットユーザーからは支持されているようで、日々のツイートに「今日は楽しかった! パッカ~ン」みたいな形でフレーズを織り込んでいるケースがかなり目立った。

イメージで携帯会社を変える若者以外に効果ナシ?

でも、やはり僕と同じような感想を抱いている人も少なくない。ざっと挙げると「auのぱっかーんってCMつまらなくてムカつく」「桃ちゃん桃からぱっかーんの何が面白いんだかさっぱりわからない」などなど。たぶん世代は上で、男性が多そうだ。

CMで携帯電話会社をコロコロ変えるような女の子たちには、三太郎や白戸家のようなイメージで訴求するのがいちばん効果的なんだろうな。正直、サービスにはほとんど違いがないんだから。中身が代わり映えしないからこそ、意味不明な勢いが大事になる。

そういえばこの三太郎シリーズに対抗して、ソフトバンクはつい先日から、auと同じく桃太郎が登場する新しいCMをオンエア中だ。おばあさん役の市原悦子が通話に夢中で川上から流れる桃を拾わず、そのまま鬼ヶ島に漂着した桃を鬼が拾い上げるというシナリオ。

続く第2弾では、すっかり成長した桃太郎が竹やぶの中で鬼をバッサバッサと斬り倒している。そのアクションはかなり気合いが入っているもので、auとの差別化のやり方に思わず唸ったけど、同時に広告代理店の内輪ウケみたいな悪乗りに白ける感じもした。まあ僕なんか、最初からCMのターゲットから外れているんだろうけど…。

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