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GAZOO Racingの若手ラリードライバー育成プログラム選出の新井大輝、勝田貴元が会見

2015年06月03日 19:40  AUTOSPORT web

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『TOYOTA GAZOO Racing チャレンジプログラム』のラリー若手育成ドライバーに選出された新井大輝と勝田貴元
トヨタは3日、GAZOO Racingを通して2月に募集を開始したラリーで世界に挑戦する若手ドライバーを支援する『TOYOTA GAZOO Racing チャレンジプログラム』に関する記者会見を開催。育成ドライバーとして選出された新井大輝と勝田貴元の2名も登場し、このプログラムの目的や2名が選出された理由などについて語られた。

 GAZOO Racingは、2014年からモータースポーツの夢に挑戦するクルマ好きに向けた支援策として『GAZOO Racingチャレンジプログラム』をさまざまなカテゴリーで実施。今季からラリーでも同プログラムの展開を開始した。3日の会見には多くのメディア関係者が集まり、プログラムへ対する注目の高さをうかがわせた。

 同プログラムでは、夢を持つ若者をより広く募集するために、あえて公募による参加希望者の募集を実施。その結果、想定を大きく上回る71名の応募があったとのこと。書類選考による1次選考を7名が通過し、このうち4名がフィンランドでの2次選考へと進んだ。

 フィンランドでの選考に参加したのは、新井、勝田の2名に加え、2014年にスーパー耐久ST3クラスのチャンピオンを獲得した廣川和希、2013年から2年連続で全日本ダートトライアル選手権N1クラスのチャンピオンを獲得した山本悠太の4名。彼らは、フィンランドにあるオリンピックアスリートも使用するスポーツ施設で、トレーナーや心理学者協力のもと行われた、体力テストや心理テストに参加。

 その後2日間に渡って、4年連続WRC世界ラリー選手権王者のトミ・マキネン、14年に現役ラリードライバーを引退したミッコ・ヒルボネンらの監修を受けつつ、ラリークロス用トラックや林道を使ったドライビングテストを行い、これらすべての結果をマキネンらが統合的に判断した結果、育成ドライバーが選出された。

 新井、勝田の2名を選出した理由について、マキネンは説明会で上映されたビデオメッセージのなかで、「もっとも可能性のあるドライバーを見つけることが目的だった。テストによって、新井選手と勝田選手のメンタルがとても強いこと、高いドライビングスキルを持っていることが分かったため」と説明した。また、両名に対し、「可能な限り高いレベルまでふたりをトレーニングすることが目的。フィンランドで成長を全力でサポートする」とエールを送った。

 育成ドライバーに選出された新井は「19歳で運転免許を取って、JRC全日本ラリー選手権などで幅広く活躍してきました。参戦2年目でこのプログラムに選ばれたので、精一杯頑張ります」とコメント。

 一方の勝田も「父と祖父がラリードライバーで、ラリーに興味があり、昨年スポット参戦した全日本ラリー選手権でラリーの魅力に惹かれました。最終目標はWRCのチャンピオンを獲得することですが、まずは今できることをしっかりやりたいと思います」と語った。

 2名は、6月下旬と8月上旬にヨーロッパでトレーニングを行った後、8月から10月にかけてフィンランドとポーランド国内で行われるラリー選手権に参加するほか、7月24日~26日に行われるJRC第5戦福島MSCCに勝田が、10月30日~11月1日に行われるJRC第9戦新城ラリーに新井、勝田の両名がTeam GAZOO Racingから参戦する予定となっている。なお、JRCには現在開発が進められているヴィッツターボでの参戦が予定されている。