ル・マン24時間を運営するフランス西部自動車クラブ(ACO)は、WEC世界耐久選手権で昨年までトヨタ陣営を率いていた木下美明前代表に、“スピリット・オブ・ル・マン・トロフィー”を授与することを発表した。
木下前代表は、TS010のエンジニアとして1990年代からル・マンに携わり、2012年からはトヨタ・レーシングを率いてWEC/ル・マンに挑戦。昨シーズンは、チームとしてシリーズ8戦中5勝という圧倒的な戦績を挙げるとともに、マニュファクチャラー/ドライバーのダブルタイトル獲得を達成した。なお、今季に向けては佐藤俊男氏がチーム代表の座を引き継いでいる。
今回、木下前代表に授与されることになったスピリット・オブ・ル・マン・トロフィーは、ル・マン24時間の精神の象徴する人物に与えられる賞で、2001年に創設。ジャッキー・イクスやアンリ・ペスカロロ、トム・クリステンセンをはじめ、アウディのヴォルフガング・ウルリッヒなどが歴代受賞者として名を連ねている。また、日本人としてはこれまで寺田陽次郎氏、林義正氏のふたりが受賞しており、木下前代表が3人目の日本人受賞者となる。