メルセデスはカナダGPで新しいパワーユニットを使用するものの、そのPUにはトークン(開発点数)を使った改良はなされていないと報じられている。
現在のF1レギュレーションでは、パワーユニットの開発は“トークン”の数で制限されており、今年に関してはシーズン中にこれを使用することが許可されている。
各エンジンマニュファクチャラーがシーズン中の開発のために残したトークンはメルセデスは7、フェラーリは10、ルノーは12であり、今年から参戦したホンダはその平均の9を使うことが可能となっている。
今季F1ではパワーユニットの6つのエレメントを年間4つずつしか使用できず、5つ目以上を使用した際にはグリッドペナルティなどが科せられることが定められている。
メルセデスエンジンユーザーは、フォース・インディアのニコ・ヒュルケンベルグを除き、ここまで1基のエンジンで走り切っている。メルセデスは第7戦カナダで新しいエンジンを投入するものと考えられているが、Motorsport.comによると、新パワーユニットには多少アップグレードがなされているものの、これは信頼性に関するものであり、トークンを使用した改良ではないということだ。
他のエンジンメーカーも今のところトークンを使用した改良を行っていない。
Motorsport.comの報道では、ルノーも当面信頼性に関するアップグレードに集中する見込みであり、ホンダとフェラーリはモナコの週末の時点で、いつトークンを使用するかはまだ決定していないと語ったということだ。
現在の規則では安全性、コスト、信頼性に関する改善に関してはトークンを使用せずに実施することが許されている。
しかしモナコGPの週末、FIAは信頼性に関する改良を行う際のガイドラインを全チームに通知した。それによりモディファイを行ったパワーユニットを使用する8日以上前に要求された資料を添えてFIAに報告することが求められるようになった。