WEC世界耐久選手権第2戦で負傷したトヨタの中嶋一貴が、31日に開催されるル・マン24時間の公式テストに参加できる見込みであると報じられている。
1号車トヨタTS040ハイブリッドに乗る一貴は、スパ・フランコルシャン戦フリー走行1回目で、8号車アウディR18 e-トロン・クワトロに追突する形でクラッシュ。検査の結果、第4腰椎の損傷が発覚し、その後のレースを欠場してリハビリに取り組んでいた。
一時は6月13日~14日のル・マン24時間レースへの出場を疑問視する声もあったが、一貴は順調に回復し、今月発表されたエントリーリストにも名前が記載されている。
英AUTOSPORTが28日に報道したところによると、一貴は自身の主治医およびトヨタの担当医師からレース復帰の許可を得ており、31日に行われる公式テストに参加する見込みだという。ただしル・マンでFIAの最終メディカルチェックにパスすることが条件となる。
トヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)のスポークスマンは英AUTOSPORTに対して次のようにコメントした。
「一貴は今週末(のテストに)参加することになると十分期待している。FIAメディカルデリゲートに会った後、土曜朝にそれを確認できるはずだ」
一貴がル・マン24時間レースに出場するかどうかの決定は、テストの後に下すとスポークスマンは述べている。
「テストの状況に基づいて決断を下すつもりだが、おそらく彼は決勝に出場することになるだろう」
テスト&リザーブドライバーの小林可夢偉も31日のテストに訪れる予定だが、一貴がメディカルチェックに合格した場合、可夢偉が走行するのかどうかは明らかになっていない。