今シーズンからWEC世界耐久選手権のLMP1クラスに参戦するニッサンは、5月31日に行われるル・マン24時間の公式テストを前に、3台目のマシンとなる21号車ニッサンGT-R LMニスモのカラーリングを一部公開した。
ニッサンはここまで、ル・マン24時間に向けたマシンの開発のためWECの開幕2戦を欠場しており、第3戦となるル・マンが初の実戦の舞台となる。WECには22号車と23号車の2台体制でフルシーズンエントリーしているニッサンだが、ル・マン24時間には3台目となる21号車も投入する。
この21号車のドライバーには、スーパーGT500クラスで活躍する松田次生と、同じく日本でルーカス・オルドネス、そして2012年のニッサンGTアカデミーでロシアチャンピオンに輝いた経験をもつマーク・シュルジッツスキーがラインナップされているが、28日、このマシンのフロント部分が公開され、カラーリングの一部が明らかになった。
ブルーをベースとしたこのカラーリングは、1990年のル・マン24時間において、予選で2番手以下を6秒以上も引き離す3分27秒020のタイムでポールポジションを獲得したニッサンR90CKをイメージしたもの。ソーシャルメディア上でのファンの声ももとに、このカラーリングが決定されたのだという。
なお、今年がル・マン初参戦となる次生、マックス・チルトン、アレックス・バンコムの3人については、サーキットを最低10周することが義務付けられている。マシンのチューニングを進めるため、3人のこの10周の走行については、同じく今回のテストに参加するLMP3車両のジネッタ・ニッサンで行われることになる。3人が10周をドライブし終えた後は、13年にGTアカデミーでアメリカ王者となったニック・マクミレンがこのLMP3マシンのドライブを引き継ぐということだ。