芸能人が過去の失敗を赤裸々に告白して人気を集めているバラエティ番組『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)。5月25日放送には、かつて一世を風靡した元モーニング娘。の保田圭さんが出演していました。
番組の最初で示されたのは「3分45秒」という数字。これは在籍5年間で、保田さんがプロモーションビデオに映った総出演時間だとか。あれだけのヒット曲を出していながら、たったそれだけの時間しか彼女には光が当たらなかったのだそうです。(文・篠原みつき)
「オチ要員」に手を出し地位を確立したものの…
17歳でモーニング娘。の2期メンバーとしてデビューしたものの、「みんな私よりかわいい」と気づいてしまった保田さん。その事実に背を向け、安室奈美恵さんのようなクールキャラを目指したり、カメラ目線で猛アピールしたりするも、すべて失敗でした。
カメラマンには「そんなに使わないから」と撮影時間を短縮されたり、「メンバーが海外で行っていた写真集の撮影も、自分だけ麻布十番」など、差別的な扱いをうけた話はいくらでもありそうでした。
トーク番組でも話を振られず、空気のような存在に。当時のマネージャーに「もう一生しゃべるな」とまで言われ、誰にもグチれず毎日ひとりで泣きじゃくる日々。
八方ふさがりで開き直り出したころ、アイドル要素ゼロの「オチ要員」に手を出した保田さん。ようやくグループ内で「絶対的イジられエース」として地位を確立し、ひどい扱いを受けても「注目をあびることが快感!」だったそうです。こうして彼女は意気揚々と卒業を迎えました。
キャラ付けがアダに。男性から「保田圭が彼女じゃ…」
しかし番組はそれでは終わりません。保田さんは「本当の地獄はそこからでした」と前振りすると、プライベートでの苦い思い出を次々と告白します。モー娘。時代には出会った男性から「保田圭が彼女じゃ恥ずかしいでしょ」と言われ、卒業して婚活を始めても女として見てもらえない。
「カワイイ友達とつながるための経由駅にされる」
「美人の引き立て役にされる」
「飲み会で盛り立て役として飲みつぶれても1人置き去りにされる」
などの仕打ちを受けます。「ファンなら保田をもらってくれるかも」と目を向けようとするも、「ファンがいない」と気づいたそうです。
それでも保田さんは、生徒たちに「折れないことが大事」と力強く語りかけます。その後彼女は、モー娘。をあまり知らなかったイタリア料理研究家の小崎陽一さんと出会い、晴れてゴールイン。「男の人って、ちゃんと中身を見てくれてるんだなと主人と出会って分かりました」と笑顔で語りました。
全然しくじっていない。ファンは増えたはず
最後に保田さんは「自分の居場所がないと嘆くみなさんへ」メッセージを贈ります。
「人それぞれ、その人にしかできない役割が必ずある。別にキレイだからアイドルではない。その人がいることで、誰かが元気になったり、笑顔になってくれたり、幸せになってくれればその人にとってはアイドル。ビリの自分でもきっと誰かの一番になれる」
番組タイトルとは逆に、自分の足場を固めて折れない心で努力し続けた彼女は、トータルで見れば何もしくじっていません。ネットにも、
「圭ちゃんの言葉マジで染みる…」
「保田圭の言葉で泣いた」
「保田圭の話を聞かせたい人が相当いるんですが」
という声がありました。今回の出演で「保田さんみたいになりたい!」とファンを増やしたことは確実でしょう。
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