ネガティブな言葉を使うと幸せが逃げていくから、ポジティブな言葉を使おうと心がけている人たちがいるのだとか。ある職場では「お疲れ様です」を「わくわく様です」、「忙しいです」を「絶好調です」と言い換えているそうです。
同じような発想は、海外にもあるようです。米国のQ&AサイトQuora には「お金持ちになれる言葉は何ですか?」という質問があがっていました。
「成功するために習慣的に使った方がいい言葉は何ですか? done(やり遂げた)やthanks(感謝)などはよく聞きますが、他にもっと頻繁に言うべき言葉はありますか?」
「YESは未知の世界への扉を開ける」という意見も
回答者からは様々な意見が寄せられましたが、興味深いことに「YES」と「NO」というシンプルで対照的な言葉をあげる人が多く見られました。YES派の意見は、例えばこのようなものです。
「積極的にYESと言いましょう。たとえ条件付きだとしても。NOは堅物の印象を与えてしまいます。YESは未知の世界への扉を開けてくれます。NOは会話を終わらせてしまうけれど、YESは選択肢を広げ、予想外のことを引き起こしたりするのです。YESはチャンスを広げ、NOはチャンスを閉じるのです」
本当はNOと言いたくても、まずはYESと言うべきという人もいました。
「『はい、それから(YES, AND)…』と話を続けることで、窮地を脱することができます。例えば『はい、素晴らしい案ですね。それから…今回は見送らせてください。私のプロジェクトとは関連がないようなので、また別の機会に』という風に」
一方で、人生に成功するために「NO」という言葉を使おうという意見もあります。
「あなたの時間を無駄にする人や物事にNOと言おう。後ろ向きな人にNOと言おう。あなたから何でも吸い取ろうとする吸血鬼みたいな奴にNOと言おう。タダ働きさせる人にNOと言おう。遊び過ぎの時間と簡単に手に入る満足にNOと言おう。恐怖にNOと言おう」
「NO」支持の多さは願望の現れか?
サービス残業にNOと言えない日本人には、耳の痛い呼びかけです。「YES」は魔法の言葉だと思っていたけど、実は悪魔の言葉だったと後悔する人もいます。
「YESと言って無駄な会議に参加して、5年分くらい無駄にしたな。もし、NOと言えたなら自分の夢をもっと早く追えたのに。NOと言えなかったために、15年間も他人の夢を追いかけてしまった」
99%の人と同じことをやっていたら「残りの1%には入れない」という理由で、「たくさんのNOが必要」と断言する人も。
最終的な結果は意外にも「NO」の方が、支持者が圧倒的に多いようです。米国人は日本人と比べて、YESやNOがはっきりしていると思われていますが、それでもNO と言うのは簡単ではなく、支持の多さは願望の現れなのかもしれません。(文:パッタナカーン山崎)
(参照)What is the one word that will make you rich?(Quora)
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