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ジャニーズJr.は下積み時代に何を学ぶ? 意外な仕事ぶりと事務所の方針を読む

2015年05月22日 19:11  リアルサウンド

リアルサウンド

 芸人のジャガーズが5月19日放送の『ものまねグランプリ~なるか世代交代!炎の下克上スペシャル!~』(日本テレビ系)に出演し、ジャニーズJr.のものまねでMVPを獲得。ジャニーズファンの間で大きな話題となった。


(参考:“ジャニーズJr.黄金期”の再来なるか? 嵐、タッキー&翼、関ジャニ∞に続くスター候補を展望


 同コンビは「Hey! Say! JUMPのコンサートで、空中浮遊のワイヤーを付ける動きすらカッコ良く見せるジャニーズJr.」、「タッキー&翼のコンサートで、水を使った演出を完璧にサポートするジャニーズJr.」、「Kis-My-Ft2のコンサートで、おなじみのサプライズを完璧にサポートするジャニーズJr.」など、細部にわたるモノマネを披露した。それにしても、ジャニーズJr.がモノマネのネタになるほど手厚く先輩タレントのケアをするのはなぜなのだろうか。ジャニーズの動向に詳しい芸能ライターの佐藤結衣氏は、次のように語る。


「ジャニーズには、演出にする考え方として“舞台に関わる全てのものがエンターテインメント”という信念のようなものがあります。具体的には、若手メンバーがJr.時代から裏方仕事を経験することによって、主役になった時にその魅せ方がよりわかるという考え方なんです。ジャニーズJr.は名前を発表して貰えない段階から、先輩のコンサートにおいて花道を彩ったり、手品のサポートを行うことにより、舞台装置の動きや他のメンバーを邪魔しない立ち位置などを学んでいます」


 ジャニーズタレントのコンサートは個性的な演出が多いため、サポートするジャニーズJr.にとって、もっともハードな任務の一つだという。


「Sexy Zoneのライブでは、ステージ上に用意した本物の濁流に巻き込まれながら斬り合いを演じたり、滝沢秀明の『滝沢歌舞伎』では、腹筋しながら和太鼓を叩くなど、個性的な演出を支えています。また、これらを全て覚えるだけではなく、先輩の信頼を得たメンバーは複数のグループをサポートすることが往々にしてあるため、ジャニーズとして光り輝く過程で一番過酷な時期だともいわれています」


 また、事務所側は一芸に秀でたジャニーズJr.を積極的に起用する傾向がある、と同氏は続ける。


「楽器が得意だと生演奏チームに配属されたり、英語が上手いとナレーションを担当したり、ダンスが得意だとマイケル・ジャクソンの振り真似をさせられたりと、大きな活躍の場を与えられることが少なくありません。たとえば英語が流暢なジェシーさんや、MCが得意な安井謙太郎さん、個性的なキャラで知られる平野紫耀さんなど、事務所側も個性を持った人をどんどん舞台に立たせるため、この時期から色々な特技を模索し、才能を開花させるメンバーが現れるんです」


 最後に同氏は、ジャニーズJr.ファンが注目するポイントや、今後の動きについて語った。


「先輩グループのライブに行き、メインステージではない花道で精一杯踊っているジャニーズJr.に注目し、青田買いするという流れがファンの間では一般的です。また、そろそろ次にデビューするグループが発表される時期なのではという噂があり、ファンの間で『次はあの人たちだろう』という話題になっています。時折デビュー直前にどんでん返しがあるためどうなるかは分かりませんが、現在のジャニーズJr.は粒揃いですし今後が楽しみです」


 裏方として先輩を支えながら、未来への下積みをするジャニーズJr.たち。ジャガーズのものまねがブレイクすることにより、今後さらなる注目が集まりそうだ。(松下博夫)