モナコGP開幕直前の5月19日、モナコのフォンヴェイユ区にあるサッカー場「スタッド・ルイ・ドゥ」で、サッカーのチャリティマッチが開催された。アルベール大公が立ち上げたもので、今年22回目を数える歴史あるイベントだ。F1ドライバーで構成される「フォーミュラ・ワン・チーム」と、アルベール大公率いる「スター・イレブン」に分かれて、熱戦を繰り広げた。
F1チームのキャプテンを務めたのは、フェリペ・マッサ。現役ドライバーでは他にセルジオ・ペレス、カルロス・サインツJr.、ウィル・スティーブンス、ロベルト・メリが参加。対するスター・イレブンのキャプテンを務めたのは、現在テニス世界ランキング1位のスーパースターであるノバク・ジョコビッチ。ジョコビッチは背番号10番をつけて、フォワードのポジションで華麗な足さばきを披露していた。こちらのチームには元F1ドライバーのリカルド・パトレーゼ、ル・マン24時間レース最多9勝を誇るトム・クリステンセン、チェルシーやアーセナルなどで活躍した元フランス代表DFウイリアム・ギャラスらが参加していた。
このように多くのスター選手が熱戦を繰り広げたが、最も注目を集めたのはピッチ上の選手ではなかった。観客、メディア、さらにはベンチにいる選手たちの視線を釘付けにしたのは、試合の途中から来場した「お騒がせセレブリティ」で有名なパリス・ヒルトンだ。ヘリコプターでカンヌからモナコへやってきたヒルトンは、黒のロングドレス姿で会場を魅了。しかしカンヌ映画祭に戻るため、試合途中で会場をあとにした。ちなみに、モナコGP本戦に来場する予定はないようだ。ヒルトンは2007年にもモナコGPを訪れる予定だったが、保護観察中に飲酒運転の違反を犯したため懲役刑を言い渡され、訪問を中止したという過去がある。
またスター・イレブンのキャプテンであるジョコビッチも「モナコGPはいつも楽しみにしているが、フレンチ・オープンが月曜日から始まるから、これからパリに移動する」と言い残し、こちらも試合途中で会場を去った。
なお「お騒がせセレブリティ」と「テニス界のスーパースター」がいなくなった試合は、前半にスター・イレブンが3点、後半にフォーミュラ・ワン・チームが2点を取る大熱戦の末にスター・イレブンが勝利した。
(尾張正博)