2017年からF1に決勝中の給油を復活させるという案に関してドライバーたちはポジティブな反応を示した。
再給油は2009年を最後に廃止されていた。給油装置の輸送にかかる多額の費用を削減することがその目的のひとつだったと言われている。
しかし今月14日に行われたF1ストラテジーグループ会合でショー的要素を向上させるための提案について協議された結果、2017年にレース中の給油を復活させるというプランにおいて合意に達した。
モナコの水曜、ドライバーたちにこれに関する意見を求めたところ、マシンのスピードが上がり、戦略面の選択肢が増えるとして、歓迎する声が多かった。
以下にドライバーたちの声を紹介する。
●セバスチャン・ベッテル「この決定を高く評価」
「数年前に禁止したものが復活することになった。ドライバーの僕が事情をすべて理解する必要はないが、再給油を行うことになれば速さが増すから、そういう意味ではいいと思うので、この決定を高く評価する」
●ダニエル・リカルド「より速いF1に」
「ラップタイムを縮め、レースペースを向上させるためには、スタート直後にGP2に近いスピードで走っていてはならない。だからいいことだ」
「レースペースはもっと速くあるべきだと僕は思っているんだ」
●ジェンソン・バトン「問題点をクリアできればよいこと」
「安全面を考えなければならない。それによって再給油は廃止されたのだから。さらにコストの問題も重要だ」
「でもレースの面に関していえば、再給油を行っていた時代のレースは素晴らしかった。1周目に何か問題があればレースの戦略を変えることができた。今はそれはかなり難しい」
●フェルナンド・アロンソ「戦略の選択肢が広がる」
「戦略に関する想像の余地が広がることになるだろう。最初に積む燃料量、つまりファーストスティントで使う燃料量の選択によって決勝を有利に運ぶことも可能だ。当時そういう例を見てきた。他車の半分の燃料を使ってポールポジションを取り、その後のレース展開を見ていくというケースがあった」
●フェリペ・マッサ「面白いレースになる」
「再給油には賛成だ。レースのペースもマシンのペースも速くなるからね」
「今はマシンが重い状態で走っている。(再給油が行われる)レースはテクニカルで、ドライバーにとってはその方がずっといい。再給油が復活すれば面白いことになりそうだね」
●ニコ・ヒュルケンベルグ「僕自身は特に必要とは思わないけど……」
「速いマシン、大きな音のエンジンを復活させるというのには賛成だ」
「再給油についてはどうかな。僕はF1で再給油を経験したことがないんだ。僕としては必ずしも必要だとは思わないけれど、レースの面でプラスになるならいいんじゃない?」
●パストール・マルドナド「中位チームにチャンスが出てくる」
「いいじゃないか。再給油があった時代はマシン同士が接近して走り、中位チームに戦うチャンスがあったのを記憶しているからね」
●セルジオ・ペレス「小規模チームへの負担さえなければ歓迎」
「僕自身は再給油の経験はないんだ。小規模チームが苦しまないようにコストの問題を慎重に検討しなければならないが、F1向上のための提案ならすべて前向きに受け止め歓迎べきだと思う」
●マックス・フェルスタッペン「今のF1は遅いから……」
「ドライバーとしてはできるだけ速いマシンに乗りたいものだ。燃料タンクが小さくなればそれが可能になる。だから素晴らしいことだと思うよ」
「今のF1は決勝で少し遅いと思うから、いい考えだ」
●ウィル・スティーブンス「ショーの面で向上する」
「マシンを速くし、再給油を復活させることは、ショー的要素の向上につながるだろう。戦略の余地が広がるし、戦略的要素が高まればいろいろな走り方ができるからドライバーにとってもいいことだ」