世界ラリークロス選手権は16日~17日、ベルギーのジュース・タクニー・サーキットで第3戦が行われ、マークルンド・レーシングのトーマス・ヘイキネン(フォルクスワーゲン・ポロRX)が優勝。ベルギー大会2連覇を達成した。ランキング首位のペター・ソルベルグ(シトロエンDS3)が2位に入り、ポイント差を22まで拡げている。
ヘイキネンはセミ・ファイナル1で2位を2秒以上引き離す速さをみせポールポジションを獲得。セミ・ファイナル2は、チームメイトのパー・グンナー・アンダーソン(フォルクスワーゲン・ポロWRX)が勝利し、マークルンド・レーシングがフロントローを独占した。加えて、アンドレアス・バッケルド(フォード・フィエスタST)、ソルベルグ、レイニン・ニッティス(フォード・フィエスタST)、マティアス・エクストローム(アウデイ・S1 EKS)までの6名がファイナルに進出した。
迎えたファイナルで、ホールショットを奪ったのはヘイキネン。フロントローからスタートしたアンダーソンはアウト側に膨らみ大きく順位を落としてしまう。代わって、2番手にはソルベルグが浮上。3番手にはエクストロームが続いたが、他車との接触などでボンネットが浮き上がるほどのダメージを受けてしまう。このダメージにより、エクストロームは2周目にリタイアしている。
トップ争いはヘイキネンとソルベルグによる1秒以内の接戦となったが、3周目にソルベルグがジョーカーポイントでワイドになってしまい大きくタイムをロス。ギャップは4秒にまで拡大する。ヘイキネンはその隙を見逃さず翌周にジョーカーポイントをクリアし、ソルベルグの目の前でコースに復帰することに成功した。
その後もヘイキネンは、14年王者ソルベルグのプレッシャーを物ともせずトップを維持。最後までポジションを守りきって、今季初優勝を飾った。3位には、スタートに失敗するも1周目にジョーカーをクリアしたニッティスが入っている。
2年連続でベルギーを制したヘイキネンは「ベルギーが母国のように思えるよ!」と喜びを語った。
「このマシンは僕のドライビングスタイルにぴったりなんだ。素晴らしいマシンを作ってくれたチームのみんなに感謝したい。次のイギリス戦でもいい結果を残したいね」
惜しくも2位に終わったソルベルグは、「ファイナルでは2位を狙っていたんだけど、無線でヘイキネンとの差が1秒だと聞いた。なんとか追いつこうとしたけど、ジョーカーを使うのが早すぎたよ」とコメントしている。
世界ラリークロス選手権第4戦イギリスは、5月22日~24日に開催される。