「ふるさと納税とは、地方自治体の税収格差をなくすために生まれた納税制度ですが、唯一、納税者が税金の使い道を指定できる税制でもあるのです。その大きな特徴は次の3つです」（社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーの新井淳子さん）
◆納税先の自治体は全国から自由に選ぶことができる
全国の自治体から納税先を自由に選ぶことができる。納税額は2000円からで、その金額に応じて海産物やブランド肉などの特産品が送られてくる。例えば今の時期なら、長崎県佐世保市に1万円納税すると、活サザエが3kgもらえる。
◆所得税と住民税が軽減される
所得税と住民税の合計額に対し、その年のふるさと納税合計額から2000円を引いた額がキャッシュバックされる。例えば2015年に合計3万円のふるさと納税を行った場合、28000円がその年の所得税・住民税から差し引かれて軽減される。
◆キャッシュバックには上限があり、額は年収や家族構成によって異なる
ふるさと納税は納税額自体に上限はないけれど、キャッシュバックには上限額がある。ただし、2015年4月からキャッシュバックの上限額が2倍に増額されてよりお得に。例えば年収300万円で独身の給与所得者の場合、キャッシュバックされる上限額は2014年までは16000円だったのが、今年からは31000円に。キャッシュバックの上限額は年収や家族構成によって異なるので、詳しくは「ふるさと納税額（年間上限）の目安」でネット検索して調べて。
ちなみに、2014年までは確定申告を行わなければキャッシュバックされなかったが、今年4月以降は給与所得者であれば確定申告なしでキャッシュバックされるように。
税金の話は難しくて面倒なイメージだけれど、特産品がもらえるふるさと納税なら、楽しく選べるし、お得かも。「こんな社会作りに役立てたい」という自分の意志をしっかり反映させることもできるふるさと納税、興味を感じたら、一度試してみて。
