24日に決勝レースを迎える第99回インディアナポリス500マイルレース。18日に行われたプラクティス走行は、ジェームズ・ヒンチクリフ(シュミット・ピーターソン)のクラッシュにより中断。病院へ搬送されたヒンチクリフは、左太ももを負傷し手術を行っている。その後、再開されたプラクティス走行は、セージ・カラム(チップ・ガナッシ)がトップスピードをマークしている。
ここまでエリオ・カストロネベス、ジョセフ・ニューガーデンが宙を舞う大きなクラッシュを起こし、予選前のプラクティス走行でもエド・カーペンター(CFHレーシング)がクラッシュ。怪我人は出ていなかったが、安全面を考慮したインディカーは、エクストラブーストや予選用エアロを禁止し、決勝レースと同じセッティングで予選を行うという選択をしている。
18日のプラクティス走行中、今度はヒンチクリフがターン3でコントロールを失いSAFERバリアに右側からクラッシュ。セーファーチームが救出に向かい、ヒンチクリフは近くの病院に搬送。右太ももの緊急手術を行った。
ホンダは、クラッシュの原因を右フロント・サスペンションのトラブルによるものと公表。シュミット・ピーターソン・モータースポーツの共同オーナーを務めるサム・シュミットは、「手術後に彼が目覚めて、我々はほっとしているよ。彼の完全な回復のためにすべてをするつもりだ」とコメントしている。
このアクシデントによりセッションは中断。インディライツの走行後、16時15分から18時までインディカーのプラクティス走行が再び行われ、セージ・カラムが227.831mph(39秒5029)でトップスピードを記録。2番手は、ポールを獲得しているスコット・ディクソン。3番手は、JR・ヒルデブラント(CFHレーシング)が入った。佐藤琢磨(AJフォイト)は、44周を走行し12番手を獲得している。
「まず初めに、ヒンチの速い回復を望んでいます」と語った琢磨。
「特別に走行時間が与えられたことにより、チェックすることができましたね。大きい集団で走る事も出来ました。ここまででいちばん大きなトラフィック走行でした。レースへ向けてセットアップを続け、違うダウンフォースレベルも試しています」
「風が本当に強い日でしたけど、たくさんことが学べたいいコンディションでしたよ。今はエンジニアがデータを全部チェックしています。レースパッケージは強いと思いますよ」とコメントしている。
22日のカーブデーで1時間のプラクティス走行を行い、24日にいよいよ決勝レースが行われる予定だ。